チェコのVRヘッドセットメーカーVRgineersは、2023年1月5日から1月8日に開催される「CES 2023」への出展を発表しました。
ソーシャルVRプラットフォーム「Somnium Space」、チェコの3Dプリンター会社「Prusa Research」と共同開発した、オープンソースの新型VR1ヘッドセット「Somnium VR1」のプロトタイプを紹介する予定です。
オープンソースのVRヘッドセット
VRgineersらが新たに開発したSomnium VR1は、オープンソースのハイエンドPCVRヘッドセット。
片眼あたり2880×2880の高解像度ディスプレイを搭載し、特殊なカスタムノンフレネル、クリスタルクリアレンズ、アイトラッキング、ハンドトラッキングなどを備えています。
ヘッドセットの多くの部分をカスタムできるモジュール設計も、Somnium VR1の特徴の一つ。ユーザーは、Prusaのウェブサイトから3Dパーツをダウンロードし、電子部品、センサー、レンズを購入すると、自分だけのヘッドセットをつくれるとしています。
VrgineersのCEO・Marek Polcak氏は、「共同開発の目的は、VR愛好家やコミュニティ全体が、大企業の制約を受けずに自分のヘッドセットを作ることができるようにすることです」とコメント。
Somnium VR1は、2023年にPCVRヘッドセットとして正式リリース、その後スタンドアロン版をリリースする見込みです。
2021年に明らかになった構想
2017年設立のVRgineersは、プロフェッショナルや軍事・企業向けのVRヘッドセット「XTAL」を開発。2022年1月には、最新機種となるVRヘッドセット「XTAL 3 Virtual Reality」、MRヘッドセット「XTAL 3 Mixed Reality」を展開してきました。
Somnium Spaceは、大規模かつ多人数で参加できるVR空間を目指して開発されているプラットフォーム。2018年9月にアーリーアクセス版がSteamでリリースされています。
2021年には、同プラットフォームを運営するSomnium Space社が、独自の一体型VRヘッドセットの開発を進めていることを明らかにするとともに、VRgineersへの戦略的投資も公表。当時、開発中の一体型VRヘッドセットの外装デザインやスペックを公開していました。
2022年9月には、VrgineersおよびPrusa Researchとの提携を発表し、オープンソースのヘッドセットの開発を強化。今回の発表に至っています。