ゲームやバーチャル空間を提供するプラットフォーム「Roblox」は、新たに「報酬型動画広告(Rewarded Video Ads)」を導入すると発表しました。さらに、広告の提供と規模拡大のため、Googleとの提携も明らかにしました。Robloxは、広告市場への影響力を一層高め、企業に新しい広告の機会を提供することになります。
RobloxはGoogleと提携し、今後数週間のうちにRoblox内で最大30秒間の報酬型動画広告が購入可能になると発表しました。報酬型動画広告は、ユーザーが広告動画を見ることで、ゲーム内アイテムやポイントなどの特典がもらえる仕組みです。
同社はGoogleの広告サービスやGoogle認定の広告プラットフォームを経由し、従来と変わりない広告出稿手順で購入できるとしています。また広告効果も測定可能とのことです。
Robloxが事前に実施したテストでは、平均視聴完了率が80%を超え、一部の体験では完了率が90%を超えたと明らかにしています。企業にとっても、ユーザーに直接的なメリットを提供できるため、広告効果の向上が期待されます。
Robloxが巨大な広告プラットフォームへ変貌?
Robloxのユーザー数は非常に多く、月間アクティブユーザーは約3億5,000万人、2024年の平均1日あたりのユーザー数も8,530万人に達しています。米国の投資銀行による調査では米国では10代の78%がRobloxを利用しているとされ、世界的にもその利用者が広がっています。
Robloxでの広告は、ブランドの認知度や好感度向上に効果的であることが既に調査で明らかになっています。実際にRoblox上で広告を展開したブランドの約8割がユーザーから好意的に受け止められています。また、75%のユーザーが「Robloxに広告を出しているブランドの方が注目されやすい」と回答するなど、他の媒体よりも注目度が高いことが報告されています。
さらに、日本国内に目を向けると博報堂の調査では、Robloxのようなメタバース(バーチャル空間)内で企業広告に触れたユーザーの33.4%が企業名の認知度向上を、28.3%が企業への興味が増したと回答しています。このことから、Roblox内の新しい広告展開は、企業にとっても有効なマーケティング手段となり得るでしょう。
RobloxがGoogleと手を組むことで、今後Robloxの広告市場がどのように拡大していくかが注目されます。
(参考)Roblox