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投資 2018.07.20

企業のAR活用進む 独企業が世界最大手の化学メーカーから資金調達

ドイツ・ミュンヘンを拠点とするソフトウェア企業Re’flektは、総合化学メーカーのBASFから440万ドル(約4.9億円)の投資を得ました。Re’flektは企業向けのARプラットフォームで高い評価を得ており、この資金をもとに米国への拠点展開や技術開発を進める方針です。

440万ドルの投資獲得

Re’flektは企業向けに、トレーニングや工場および機械のメンテナンスを行うARツールを提供しています。主力製品である「REFLEKT ONE」はSaaSプラットフォームを用いて、企業が有するCADデータをARアプリケーションに変換できます。

発表によると、Re’flektはBASFベンチャーキャピタルから440万ドル(約4.8億円)の投資を獲得しました。同社は2016年にも自動車部品メーカーであるBosch(ボッシュ)から資金を調達しており、これに続くものとなります。

ARを用いて遠隔地からサポート、稼働時間アップ

「REFLEKT ONE」は、VRヘッドセット、タブレット、スマートフォンなど様々なデバイスに対応している点が特徴です。この汎用性の高さが産業界の好評を得る原動力となっています。

このシステムを試用すると、現場の作業者はいつでも、遠隔地にいる専門家の意見を仰ぐことができます。また、CADデータをAR画像に変換するため、現場作業者は指示内容や作業工程をより正確に理解することが可能。遠隔地のユーザーもこの画像をチェックし、文字や指示、矢印などを描画したり、音声などでアドバイスを与えます。

Re’flektのCEO、Wolfgang Stelzle氏は「当社のプラットフォームによって、オペレーターの作業を助け、ミスを減らすことができます。この結果、機械の連続稼働時間は劇的に増加します」と話しています。また「産業界から非常に良い評価を受けており、顧客を拡大、BASFのような強力なパートナーを得ることもできました。今後は米国にも拠点を展開し、企業向けのAR技術に注力してこの分野をリードしていきます」と抱負を述べています。

企業向けのAR/VR技術は注目を集めており、多くのスタートアップ等が資金調達に成功しています。

(参考)VRFocus
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