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開発者と一緒に、XRの世界を広げたい――Magic Leap 1越しに見る、NTTドコモのXR戦略

2019年4月、株式会社NTTドコモはMRデバイス「Magic Leap 1」を開発するMagic Leap社に2.8億ドル(約291億円)を出資しました。同時にMagic Leap 1を利用したXRコンテンツの共同開発やMagic Leap 1の販売権獲得など、日本国内におけるXR推進のために業務提携。2020年6月からはMagic Leap 1の国内販売を始めています。


(Magic Leap社によるMRデバイス「Magic Leap 1」。同社は次世代のプラットフォームとして空間コンピューティング/Spatial Computingをキーワードに掲げている)

今回は12月8日から10日にかけて開催されるVR/AR/MR開発者・クリエイター向けのオンラインカンファレンス「XR Kaigi 2020」に先がけ、同カンファレンスで講演・ブースの出展を行うNTTドコモを取材。NTTドコモ・イノベーション統括部クラウドソリューション担当 担当部長の秋永和計氏、同部の浅井勇大氏、そして株式会社x garden(クロスガーデン)の代表取締役である松谷遼氏のお三方にお話を伺いました。

Magic Leap 1を活用したNTTドコモのXR戦略は

――Magic Leap 1の国内発売と前後して、Magic Leap 1を活用したイベントや、産業ソリューション提供の例が増えてきましたね。

秋永:

NTTドコモとしては、エンタメ向け・産業向けなど区別せず全方位でMagic Leap 1を活用したXR戦略を進めています。今はエンタメ向けのコンテンツが多く見えますが、これは単純に企画内容や開発期間の違いによるものです。産業向けのソリューションなどは作り込みに時間がかかりますから。

ただ、エンタメ向けのものにしても、新型コロナウイルスの影響で相当数の企画やイベントが中止や保留になっています。Magic Leap 1は空間共有に関する性能が高いので、複数人数でのAR体験に適しているのですが、大型会場を使うイベントがほぼなくなってしまいました。Magic Leap 1の良いところをもっと多くの方に見てもらいたいのですが残念です。

――NTTドコモのXR戦略として他にはどのようなことをされていますか。

秋永:

弊社のXRへの取り組みはいろいろありますが、私の所属部署ではXR開発者を新規に探したり、開発者とコミュニケーションを取ったりしています。例えば開発者の方々にMagic Leap 1の無償貸出を行う、開発者向けプログラムを実施する、といった次第ですね。

――新しい開発者を見つけて、Magic Leap 1を触ってもらう。

秋永:

5Gの普及に合わせて、XRデバイスはスマートフォンと同じようにいずれ誰もが使う端末になると思っています。NTTドコモの中でもXR戦略は非常に重要で、Magic Leap社への投資もそのひとつです。

ただし、XRデバイスを1人1台持つにはまだまだ時間がかかるとも感じています。XRで難しいのは、市場全体がまだ小さいのと、それゆえに開発者も少ないことです。その少ない開発者も、AR・VRと細分化していくとさらに減ってしまうんです。

そこで、すでにXRに注力されているところも含めたいろいろな企業にお声がけして、開発者のすそ野を広げたい、XRという新しい世界を作っていくお手伝いをしたいと考えました。地道な取り組みに見えるかもしれませんが、まずは第一歩を踏み出さなくてはいけないと。

――Magic Leap 1の無償貸し出しはどれくらいの台数を貸し出しているのでしょうか。

浅井:

これまでの貸し出し実績は延べ150台くらいでしょうか。企業だけでなく、大学の研究室などにもけっこうな割合で貸し出していますね。大学では学生の方が実際に自身のアイデアをMRコンテンツとして制作しているようです。

秋永:

Magic Leap 1を貸し出した企業さんから、実際に世に出たコンテンツもあります。
例えばcuriosityさんが開発した『ロイと魔法の森』はドコモの一部店舗で体験できるようになっています。curiosityさんはほかにも、弊社が小田急電鉄さんと一緒にやらせていただいている「XRシティ SHINJUKU」にもコンテンツを出しています。

ドコモ5GコーナーでMRゲーム「ロイと魔法の森」が体験可能に | Mogura VR

ドコモ5GコーナーでMRゲーム「ロイと魔法の森」が体験可能に | Mogura VR

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(XRシティ SHINJUKU。リアル会場だけでなく、バーチャル空間でも体験可能)

開発者向けプログラムでは期待以上の成果も

Magic Leap 1の無償貸し出しのほかにも、開発者を対象としたプログラムを実施しているというNTTドコモ。同社の取り組みのうち、今回は2つのプログラムについてくわしくお話を伺いました。

ハッカソン「Magic Leap Challenge」

NTTドコモは、2020年8月下旬から9月上旬にかけて、2週間のリモートハッカソン「Magic Leap Challenge #1」(以下MLC)を開催。参加者にはMagic Leap 1が1人につき1台貸し出され、リモートでXRコンテンツの制作を行いました。発表会では合計17ものコンテンツが披露されたとのこと。

――実際にMLCを開催されて、どのような印象を受けましたか?

秋永:

Magic Leap 1の限られた性能や短い制作期間の中でも、優れた作品が多く出てきました。アイデアやUI/UXデザインの面で「そう来るか!」と目を見張るものもありますし、粗削りながらビジネスの視点から見ても可能性が感じられるものもいくつかありましたね。

浅井:

MLCの参加者は全員で20人強になりました。応募数はもっと多かったのですが、今回が初の試みということでこの人数に落ち着きました。参加者は全員なんらかのプログラム開発経験やスキルを持っている方々で、特にUnity経験者が多く、XR関連の開発経験がある方も複数人いらっしゃいましたね。

――実際にできあがった作品はどこかで見られるのでしょうか?

浅井:

今はまだないのですが、近々お披露目の場について発表をする予定です。また、2回目のMLCの開催も検討しています。

渋谷拠点の大学生ARサークル「Spatial Computing Lab」

同様の取り組みとして、「Spatial Computing Lab」(以下SCL)も開催しています。こちらはメンバーを大学生に限定し、Magic Leap 1をはじめとするAR/MRグラスを用いた次世代サービスを約3か月で創作して世に発信することが目的のプロジェクト。運営には株式会社x gardenが協力しています。

――SCLについて教えてください。

松谷:

SCLは大学生だけを対象としたARサークルです。VRサークルには例えば東京大学のUT-virtualなどがありますが、AR系はデバイスの価格が高めなこともあって、そうしたサークルが日本ではなかったんですね。

そうした状況で秋永さんにご相談したところ、Magic Leap 1の貸し出しを受けることができるようになり、学生の開発に関する学習ハードルを下げるための取り組みとしてスタートしました。

秋永:

私たちとしても大学生へのアプローチは重要だと考えていました。Magic Leap 1などのMRデバイスに触れたり、実際にXRコンテンツを開発したことのある学生が将来的に企業に入社したときに、その学生たちがそれぞれの企業でXRの企画を提案したり、実際にプロジェクトに関わったりするようになるかもしれない。そうした「XRで企業に新しい風を吹き込んでくれるのではないか」という強い期待があります。

――SCLの現在の活動状況は?

松谷:

今は2期生が活動中で、11月上旬に中間発表を行ったところです。こちらも先ほどお話のあったMLCと同じく、作品をお披露する場を用意しています。そこでは1期生の作品も公開する予定です。

浅井:

1期生の卒業者の中には起業した方もいらっしゃって、その企業さんとはMagic Leap 1貸し出しプログラムで現在も協力体制を築けています。まさに私たちが期待していた形になりましたね。

秋永:

MLCと同じく、制作された作品は優秀なものが多いです。こちらも粗削りながら、いわゆるMVP (Minimum Viable Product。実用最小限の製品)としては文句なし、というレベルの作品もありました。

開発者・提供者視点から見るMagic Leap 1

――x garden社自身も「四次元ホワイトボード」というアプリを制作されていますが、Magic Leap 1を実際に触ってみての印象は?

松谷:

Magic Leap 1は空間認識能力も高く、非常に扱いやすいデバイスです。開発者の視点で言うと、OSやSDKにもクセはないですし、各種ドキュメント類が整理されているのもいいですね。MLCの参加者も同じようなことをおっしゃっていましたし、私たちの「四次元ホワイトボード」も開発はスムーズでした。

https://www.youtube.com/watch?v=5UeqbgmCLtQ

外見も見た目こそ「機械」っぽさはありますが、装着感は悪くなく、30~40分くらい着けっぱなしでもストレスはないです。MRデバイスなので、いわゆる「VR酔い」みたいなものもほとんどありません。

秋永:

Magic Leap 1はMRデバイスとしてはいわゆる“第一世代”なので改善の余地はまだまだありますが、開発者の方々がコンテンツを作るための機能はひと通り備えています。その意味では現時点で非常に優れている端末です。ただ、これはそもそもの話になるのですが、弊社としては「Magic Leap 1、一本だけで行く」とは実は言っていないんですね。私たちが目指しているのは「XRという新しい世界観」であって、「Magic Leap 1の世界観」ではないわけです。

私たちが目指す「XRという新しい世界観」に対して同じ方向を向いている、という意味でNTTドコモはMagic Leap社に投資をさせていただきましたが、今後XRの世界観が進化していけば、次の世代の新しいデバイスも出てくるはずです。そのときはそれらのデバイスも弊社で取り扱っていきたいと考えています。並行してMagic Leap 1開発者向けプログラムを通じ、開発者の方々からの要望や私たち自身の意見を、Magic Leap社に適宜フィードバックしています。

――その他に開発者向けとして取り組んでいることはありますか?

浅井:

今年1月に開催した「Docomo Open House 2020」は、それまで行っていた取り組みの成果をまとめて出す場となっていました。

国内のARトレンド最前線、Docomo Open Houseが一大展示会になっていた | Mogura VR

国内のARトレンド最前線、Docomo Open Houseが一大展示会になっていた | Mogura VR

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もうひとつ、応募期間は終了してしまったのですが、「ヒーローズ・リーグ オンライン2020」という、誰でも参加できる開発コンテストでもテクニカルパートナーとしてMagic Leap 1の貸し出しを行っています。MLCの参加者でこちらのコンテストに参加されている方もいますね。

秋永:

コンテストの趣旨もあるのですが、ヒーローズ・リーグのほうはMLCやS.C.Lよりも「発想の面白さ」や「驚き」を重視しています。XRにはこういう使い方もある、というのが見られるのではないかという期待がありますね。

――ありがとうございました。

Magic Leap1と開発者との協力関係について講演

2020年12月8日から10日にかけて開催されるオンラインカンファレス「XR Kaigi 2020」では、「MagicLeapをハブにして開発者と作り上げる世界とは」と題したセッションが行われます。

同セッションにはNTTドコモ、およびMagic Leapからスピーカーが登壇し、Magic Leap1にフォーカスを当てた開発者向けの取り組みについて、これまでの歩みと今後のプロジェクトについて新たな発表がされる予定です。

また、今まであまり語られることのなかったMagic Leap 1のデバイスデザインについて、Magic Leap社のデザイン部門シニアVP・夏目繁氏が語ります。Magic Leap 1のハード・ソフトに興味がある方は要チェックです。

XR Kaigiのチケット購入、詳細確認などはこちらのページから。

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