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活用事例 2018.02.02

ARを巡る競争 フェイスブックがグーグルからARの人材を引き抜き

グーグルでARプロダクトディレクターを務めていたNikhil Chandhok氏が、1月30日(現地時間)よりフェイスブックARカメラのプロダクトディレクターとして就任しました。

Chandhok氏はグーグルのスマートフォン向けARプラットフォーム『ARCore』と、VRプラットフォーム『Daydream』に関わってきました。以前には、AIスタートアップBento Labsを共同設立し、GV(Google Ventures)とFirst Round Capitalのベンチャーキャピタルから200万ドル(約2億2千万円)の資金調達しています。

同氏は入社当日、フェイスブックに下記のように投稿しています。

「(中略)フェイスブックのARカメラチームの一員となって、グローバルなAR体験が、どこででも作成したり発見したりできるプラットフォームを構築することを楽しみにしています。個人的には、より多くの会話ができて勢いのあるクロスプラットフォームのカメラサービスの構築に特に興味をもっています。」

会社成長の鍵となるARプラットフォーム

グーグルとフェイスブックは両社とも、ARが企業の成長につながるメインプラットフォームになると考え、それぞれのARプラットフォームを展開しています。

グーグルは、特別なスマートフォンを必要とせずにスマートフォンのカメラを使ってARが作成できる『ARCore』を開発者向けに公開しています。テーブルや床などの平面を認識しその上に3Dオブジェクトを置くことができる「環境把握」や、スマートフォンの移動を検知しスマートフォンを動かしても3Dオブジェクトの位置が固定されたままになる「モーショントラッキング」機能が特徴です。アップルが展開するiOS向けのARKitも同様です。

フェイスブックが開発者向けに公開する『カメラエフェクトプラットフォーム』は、カメラを通した現実世界にアニメーションを映し出したり、顔認識したエフェクトを自由に作成することを可能にします。リアルタイムで反応する3Dオブジェクトや、『SNOW』や『スナップチャット』で登場するようなカメラエフェクトを好きなように作ることができます。カメラを通して現実空間にあるオブジェクトを形状などから認識したり、空間構造を認識し、机の上に3Dオブジェクトを置いたり壁にメモを貼り付けたりすることができる機能が特徴です。

ARの展開を巡り、フェイスブックやグーグル、アップルなど各社の競争が徐々に熾烈になってきています。

(参考)

Facebook nabs Google’s AR product director /TechCrunch(英語)
https://techcrunch.com/2018/01/29/facebook-nabs-googles-ar-product-director/

Facebook 『カメラエフェクトプラットフォーム』
https://www.facebook.com/fbcameraeffects/home/

Google 『ARCore』
https://developers.google.com/ar/


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