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メタバース最新動向 2022.12.06

Mozillaがメタバースの取組を強化か スタートアップ2社を買収

12月1日、ウェブブラウザFirefoxで知られるMozillaは、スタートアップ企業のActive ReplicaPulseの2社を買収しました。買収額は明らかにされていません。Mozillaは買収した2社の技術を用いて、ブラウザでマルチプレイVR体験ができるアプリ「Mozilla Hubs」の改良を進める見通しです。

Mozillaは、商標や権利関係を処理する非営利団体Mozilla Foundationとその子会社でありブラウザ等の開発やサービス提供を手がけるMozilla Corporationから成ります。Mozillaが提供するメタバースプラットフォーム「Mozilla Hubs」は、ブラウザでメタバースを展開できるオープンソースのVRソーシャルアプリです。PCやVRヘッドセットを含むほとんどのデバイスから、バーチャル空間にアクセスできます。ウェブブラウザを介してURLだけで参加や共有が出来るのが特徴です。

オープンソースなため、カスタマイズ可能な形で企業等がHubsのシステム自体を自前のサーバーに設置して二次的に展開することが可能です。国内では、NTTの「DOOR」などがHubsをベースにしています。

バーチャルイベント支援のActive Replica

今回買収が発表されたActive Replicaは、2020年創業のカナダ・バンクーバーに拠点を置く企業です。バーチャル会場の設計・制作、イベントの企画や技術サポートなどバーチャルイベントの支援サービスを提供しています。

Mozillaは、本買収に際し「Active Replicaの参画により、より個別最適化されたサブスクリプション提供やHubsの利用体験の向上、Hubsエンジンへの新しいインタラクション機能の導入など、最も重要で需要の高い作業を加速させることができます」とコメントしました。

Slack連携ツールで知られるPulse

買収されたもう一つの企業であるPulseは、2019年創業のスタートアップ。シリコンバレーに本社を置いています。同社は、社名と同じPulseという統合ツールを提供しています。このツールはユーザーが設定したルールに基づき、自動的にステータスを更新するものです。

例えば、チャットアプリのSlackとカレンダーアプリの双方にPulseを同期させ、事前に絵文字のルールを設定しておきます。すると、リアルタイムのユーザー状況と対応する絵文字を、自動的にSlackのステータス欄に表示できるようになります。

Mozillaは、本買収に際し「Pulseには、ユーザーひとりひとりの好みに合わせて最適化したプロダクトを作ってきた歴史があります。彼らは理論や設計から、実際のニーズや好みに対応した体験に落とし込む方法を知っています」とコメントし、Pulseの技術を評価しました。

(参考)Mozilla(Active Replica)Mozilla(Pulse)TechCrunch (Active Replica)TechCrunch(Pulse)betakit


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