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トレーニング・研修 2018.07.31

イギリスの郵便配達員を悩ませる犬 週40件以上発生の事故防止にVR教育

イギリスで郵便事業を行うロイヤルメールは、配達中の犬の被害から従業員を守るために、VRを使った教育を検討しています。現在トライアルを行っており、全英での被害を減らすべく、展開を計画しています。

毎週40件以上の被害が発生

公式な統計によれば、全英で毎週40人以上の郵便配達員が、業務中に犬に襲われる被害に遭っています。場合によっては、完治に時間を要する傷を負うこともあります。ロイヤルメールは、この問題解決のためにVRを使った従業員教育を開始しました。

コンテンツ制作の協力を得たのは、デジタル技術を用いた教育を手掛けるSponge UKです。犬による被害に焦点を当てた、インタラクティブな教育用VRコンテンツを制作しました。コンテンツを通じて、どうすれば身の安全を守れるかを学習します。現在コンテンツは試作段階で、教育により被害がどの程度減らせるか、確認しています。

危険にさらさずリアルな体験を

ロイヤルメールの安全・福利厚生部門のShaun Davis氏は、「当社の配達員は1人あたり週6日、30マイル四方に配達を行っています。犬に襲われる被害は、我々の重大な懸念であり、最大のリスクの1つです。毎週約44件の被害が発生しており、これまでずっと解決策を探してきました」と話しています。

そして、「今回の新しい教育への投資は、先端技術と我々の従来の教育を組み合わせたもので、全く新しい教育体験を提供します。従業員を危険にさらさず、リアルな体験ができるからです。教育による効果を確認するのが楽しみです」としています。

全英への展開を予定

具体的なコンテンツの内容は、配達員になり、新人を初めての配達に連れて行く設定となっています。犬に襲われる危険に注意し、自分たちの身の安全を守るための判断をしていくストーリーです。

コンテンツはVRヘッドセットで体験したり、360度動画としてPCで視聴することも可能です。トライアルの後、全英への展開が予定されています。

環境をコントロールしながら危険を体験できる手段として、VRを使った安全教育は各社で導入が進んでいます。

(参考)VRFocus
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