Home » VR/AR両用の一体型ヘッドセット「Lynx R1」詳細が公開 1500ドルで今夏発売


テック 2020.02.04

VR/AR両用の一体型ヘッドセット「Lynx R1」詳細が公開 1500ドルで今夏発売

フランスのスタートアップLYNXは、VRとARの両機能が使用できる一体型MRヘッドセット「Lynx R1」の正式なお披露目を行いました。予定販売価格は1,500ドル(約16万円)で、2020年夏頃の発売が予定されています。

1月末にお披露目を予告

LYNXは2020年1月末、「Lynx R1」のティーザー画像を公開。2020年2月3日にカリフォルニアで行われるカンファレンスSPIE Photonics Westで正式披露を行うことを告知していました。

「Lynx R1」には、2019年12月に発表された、Qualcomm(クアルコム)の5G対応の新型チップセット「Snapdragon XR2」が搭載されます。同MRヘッドセットは、通常の(VRのような)ディスプレイと、パススルーによるARの両立を実現しており、これ(両機能の両立)が“MRヘッドセット”という名称の由来とのこと。

Lynx R1スペック詳細

「Lynx R1」は、インサイドアウト形式でトラッキングを行います。本体には計6つの内蔵カメラが搭載されており、2つは位置トラッキング(白黒)、2つはパススルー機能(RGB)、2つはアイトラッキング(赤外線)に使用されます。ディスプレイは液晶(LCD)で解像度は1,600 × 1,600。リフレッシュレートは90Hzで視野角(FOV)90度です。角画素密度は18となっています。

発表によれば、内部ストレージ容量は128GBでメモリは6GBとのこと。操作はハンドトラッキングで行う仕様で、ヘッドセット本体には内蔵オーディオが実装されます、周辺機器との接続には、USB-TypeCかBluetooth 5.0を使用します。Wi-Fiの規格は、Wi-Fi 6 (802.11ax)まで対応しています。バッテリーの連続使用(active use)可能時間は,
2時間です。

LYNXによれば、「Lynx R1」には“4 fold catadioptric freeform prism”というレンズが搭載されるとのこと。米メディアRoad to VRは、公開された画像を見る限り、同レンズはディスプレイを非常に近い箇所に置くことが可能になると説明。この構造から「Lynx R1」が、Oculus Quest(オキュラス クエスト)やVIVE Cosmosのような、現行のVRヘッドセットよりも、小型化されている可能性を指摘しています。

「Lynx R1」は、主に医療機関や軍、法人向けに販売を行うことを想定して開発が進められています。なお2020年2月現在、同MRヘッドセットに搭載されるOSの詳細は判明していません(Road to VRはAndroidベースと推測)。コンテンツの展開をどのように行うか(どのストアに対応予定なのか)も不明です。

LYNXについて

SNS、Linkedinによれば、LYNXは2019年に創業された企業で社員数は11人~50人。25歳のコンピューターサイエンティスト、Stan Larroque氏がCEOを務めています。同社には、以前StarVR(VRヘッドセットStarVR Oneを手掛けた企業。2018年に開発者プログラムを停止)に2年間務めていた、Marc Piuzzi氏が参加していることが確認されています。

(参考)Road to VR

Mogura VRはRoad to VRのパートナーメディアです。


VR/AR/VTuber専門メディア「Mogura」が今注目するキーワード