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次世代のXR業界を担うのは誰だ? 期待のXRスタートアップが集結

2021年6月29日、VR/AR/MRなどのXR技術を活用したイノベーション創出に挑むアクセラレータープログラム「Future Techアクセラレーター(FTA)」の最終発表会とプロダクトのデモが都内で行われました。会場には同プログラムに参加するスタートアップが集い、それぞれのプロダクトについてプレゼンテーションと会場デモを行いました。

本記事では「Future Techアクセラレーター」の最終プレゼンの様子をレポートします。

XRは「組み合わせ」が重要なビジネス

イベントはFuture Techアクセラレーターを運営するブレイクポイント株式会社 代表取締役社長、若山泰親氏のセッションからスタート。

セッション冒頭ではリサーチ会社の調査に基づくVR/ARグローバル市場動向を解説。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響下にある2020年以降、XR業界も業種によって好調・不調はあるものの、市場全体としては今後も右肩上がりの予測であると解説しました。

IDCがVR/ARヘッドセットの市場予測発表、ARは年平均100%超で成長か | Mogura VR

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SnapらがAR利用に関するレポートを発表、EC等の購入促進に効果あり | Mogura VR

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続けて若山氏は「XRは“組み合わせ”が重要なビジネスではないか」との持論を述べ、テクノロジー・コンテンツ・マーケットなど、どのような組み合わせにチャンスがあるかを考えることが重要だと指摘。さらに、XRは「導入のしやすさ」と「ユーザーが感じる価値」の境界線を突破することが重要であると、図で示しながら解説しました。


(組み合わせの一例として挙げられたバーチャルYouTuber(VTuber)。テクノロジー・コンテンツ・市場の組み合わせがキッチリはまった好例)

(「導入のしやすさ」と「ユーザーが感じる価値」の境界線を超えた市場にチャンスがある)

また、XR市場全体の拡大についてはGAFAMのような巨大企業の動きに期待しているとする一方、「儲かる領域を見つけていくのも大事だが、境界線のハードルを下げていくことはスタートアップにしかできない、スタートアップが得意なことだと思う」と語り、FTAの参加スタートアップは外部頼みではなく、自らの力でこの境界線を押し下げようとしている会社が多いと評価しました。

続けて、昨年末の参加者募集から約半年間続いたFTAを総括。同プログラムに参加した11社がこの半年でどのような成長を見せたかを振り返りました。


(約半年のプログラム期間を通じ、プロダクト開発はもちろんのこと、知財確立や会社設立、資金調達に成功した会社も現れた)

最後に若山氏は「今回参加したスタートアップは今後数年で成果を上げ、日本だけでなく、世界でも有名になるような会社もきっと出てくると思っている」と語り、セッションを締めくくりました。

参加スタートアップが各社のプロダクトを発表

若山氏のセッションに続いては、FTAに参加したスタートアップ各社がそれぞれのプロダクトについてプレゼンテーションを実施。また、一部の会社は会場にプロダクトのデモ機を持ち込み、イベント参加者に実際にプロダクトを体験してもらっていました。

株式会社DENDOH:ARによる「バーチャルショールーム」サービス

プレゼンテーションのトップバッターはDENDOH。同社ではARによるバーチャルショールームのサービスを開発しており、わずか数行のタグコードでWebサイトにARコンテンツを埋め込むことができます。アプリのインストールも不要で、ユーザーはスマートフォンのWebブラウザだけでAR体験が可能です。同社のサービスはすでに企業での導入事例もあり、商品の販売台数増加や返品率の低下など、実際に効果も出ているとのこと。

プレゼンに登壇したDENDOHの代表・押田大輝氏は「僕らが開発したサービスを通じて、モノを売る人がARを選択肢にできる世の中にします。オンラインとオフラインの垣根を超えた購買体験で人々の生活を豊かにする、“コマース×ARクラウド”を実現したい」と、同社の目標を語りました。

https://www.youtube.com/watch?v=myeuXRE0J3w

株式会社D’Arts:テキストベースでVRコミックを制作

D’Artsは、VRコミックに特化したコンテンツプラットフォーム「Hatch-Pot VR」を開発しています。同プロダクトでは、VR空間内でのシーン設定やキャラクターの動きを脚本のようにテキストベースで書けるコンテンツビルダーを用意。舞台やキャラクターの3Dモデルを用意すれば、即座にVRコンテンツを生成できるといいます。


D’Artsの代表取締役・高野永華氏(「高」ははしごだか)は、「脚本そのものをシステム化するというところがこのプロダクトの根本。例えばキャラクターをフォトリアルなモデルにすれば、それこそ脚本だけで映画を作ることもできる。VRコンテンツ制作の手法そのものをひっくり返すようなプロダクトになっています」と説明します。

同社の計画ではクリエイターにこのビルダーを無償提供し、制作されたVRコミックを同社が用意するプラットフォームにて公開する予定。2021年12月のサービス開始が目標とのことです。

Diver-X株式会社:「寝たまま」での使用に最適化したVRデバイス

Diver-Xのプロダクトは、寝たままで使うことを想定したVRデバイス「HalfDive」。「寝ころんだ状態でも使える」ではなく、「寝たままの状態に最適化している」ところが最大の特徴です。

代表取締役の迫田大翔氏は「人間にとってもっともエネルギー消費の小さい“寝ながら”の状態で、起きている時と同等の体験・パフォーマンスが実現できれば、人類のQOL(Quality Of Life、生活の質)は大きく向上するはず」と言います。
また、移動を必要としない状態であれば、設置スペースの許す限りデバイスを拡張することができるため、触覚・嗅覚デバイスやボディトラッキングデバイスなどを追加することで、「現行の技術で再現できる最高のVR体験を総結集して家庭で楽しめる」と、同デバイスの未来の形を語りました。

Diver-Xは同プロダクトをクラウドファンディングサービスKickstarterで年内にリリース予定です。また、6月には3,000万円の資金調達にも成功しています。

withID株式会社:VR空間でのエンタメ体験を構築するシステム

withIDは、主にVR空間のデザインと演出を手がけるVRコンテンツ制作会社。これまでにVRアニメーション「Illuminate Night」や「バーチャル東京タワー」の制作のほか、RADWIMPSのバーチャルライブ「SHIN SEKAI “nowhere”」の制作にも協力しています。

RADWIMPS バーチャルライブ「SHIN SEKAI "nowhere"」を3日間開催 | Mogura VR

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同社のプロダクトは、バーチャル空間上でのエンタメ体験をスマートフォンやVRデバイスに提供するバーチャルイベントシステム「with(仮)」。同プロダクトでは同時接続3000ユーザー、多人数で実施・参加できるバーチャルイベントを制作できるのをはじめ、コンテンツ・機能・UI・アバターなどを幅広くカスタマイズできるとのこと。


「バーチャル時代のディズニーランドを作りたい」という同社の代表・川 大輝氏は、バーチャル空間上でのエンタメ体験には「コンテンツ制作者」「資金」「コンテンツを楽しむファン」が必要だとし、with(仮)がそれを実現すると言います。

同社は現在、複数のコンテンツホルダーとプロジェクトを進行しているとのこと。また、社名をAlche(アルシェ)に変更予定であることも発表しました。

アラクノフォース株式会社:ワイヤー駆動型の力覚提示デバイス

アラクノフォースの「SPIDAR-G」「SPIDAR-W」は、ワイヤー駆動型の力覚提示デバイスです。

https://www.youtube.com/watch?v=kMES8CYtPcY

力学提示デバイスは医療・福祉、製造業、エンターテイメントなど、さまざまな分野で利用されていますが、SPIDARシリーズはその中でも医療・福祉の分野をターゲットにしています。SPIDARシリーズは操作性や精度、価格の面で既存の力学提示デバイスが抱える問題を解決できると、同社代表の本多健二氏は言います。

SPIDARシリーズはすでに大学や研究機関への納入実績のほか、企業との提携事例も複数あります。また同社はデバイスに関する特許もいくつか取得しており、デバイスの販売利益とソフトウェアのライセンス収入によるビジネスモデルを目指しているとのことです。


株式会社Spacial:空間に情報を展開・共有するソリューション

Spacial(スパーシャル)の「MR-LIVEソリューション」は、空間に情報を展開・共有するためのコアコンセプト技術。同技術は空間への情報投影、ARグラスなどを使った映像合成、ヘルスケア分野でのAR活用という3つの軸で成り立っています。プレゼンでは、音声会話を文字起こししてARグラスにテキスト表示する「見える補聴器」や、空間情報投影装置を使った映像表示デモが紹介・披露されました。

プレゼンを行ったSpacial社の代表取締役社長・藤原航氏によれば、2022~2023年ごろの製品化・サービス提供開始を目指すとのこと。最終的には人間大の映像も表示できるようにし、街中での「飛び出すデジタルサイネージ」や、ライブハウスでの「バーチャルとリアルが融合したライブ」などができるようにしたいと語りました。また、製品化・サービス開始のために、実証実験に参加してくれるパートナー企業や人材、および出資を募集しているとのことです。


株式会社ARDe:ものづくりの「現場」のためのARソリューション

ARDeは「ものづくりの現場で困っている人をARと画像認識技術で助ける」というミッションの下、現場でのヒューマンエラーを排除するためのARソリューションを開発・提供しています。

同社が現在手がけているのは、製造現場におけるボルトの締付作業をサポートするAR作業管理システム「ARDe(アルデ)」。ARと画像認識技術を使い、ボルトの締付作業における作業順の誘導・作業完了の記録・作業の合否判定を行います。これにより、作業の抜け漏れ防止・検査工程の削減・人員コストの削減が可能になるとのこと。同プロダクトは企業での採用も進んでおり、すでにテスト運用を始めているところもあります。


ARDeの代表取締役・山口剛二郎氏は「ARDeの利用で作業ミスをゼロにし、ARを活用した作業品質管理方式のスタンダードにしたい」と言います。また、現在は企業ごとにプロダクトをカスタム提供していますが、2022年3月にはSaaS版のリリースを予定しているとのことです。

株式会社X:AR/VR版Webサイトをノーコードで制作

株式会社Xは、AR/VRでサイトを構築するためのCMS(Contents Management System、コンテンツ管理システム)を提供する会社です。同社では現在、主に建築と書店におけるDXのためのサービスを開発しています。

建築分野においては、アポイントをオンラインで獲得できるソリューションを月額3万円のサブスクリプション方式で提供。資料請求と営業電話という、従来のアナログなやり方からデジタルシフトします。サービスを導入した企業では受注アップの実績が出ているとのことです。

また、書店DXのソリューションでは初期投資10万円、月額3,900円でバーチャル書店を持てるというサービスを開発。顧客ニーズの多様化に対して限られた売り場スペースしかないという、書店が抱える問題を解決します。

登壇したXの米倉 暁氏は、XR領域でグローバルで通用する会社を作ることを目標に、協業してくれる企業や人材を募集中だと語ってプレゼンを締めくくりました。

AR One Inc.:小売業向けのARアプリをノーコードで開発・運用

AR Oneのプロダクトは、小売業向けのARアプリをノーコードで開発・運用できるARアプリビルダーです。同社のCEOであるオスティン・ロー氏は、多くの小売業者がマーケティングツールとしてARの導入を検討しているものの、実際に導入に至る例は極めて少ないと指摘。その理由としてロー氏は、開発コストが高いことや短期での採算が取りにくいことなどをを挙げました。

このような課題に対し、AR OneのサービスではノーコードでARアプリを開発できるほか、複数のテンプレートからさまざまなARサービスを作ることができます。さらに同サービスは初期費用なしで利用開始でき、利用状況に応じて料金を支払うトランザクションモデルを採用。これもサービスの強みのひとつだとロー氏は言います。

同社のサービスはすでにリリース済みで、現在3社が実際にARサービスを稼働させているとのこと。ロー氏は「AR Oneの競合は多いが、我々のサービスはそのビジネスモデルで競争力がある」と自信をのぞかせました。

なお、同社は現在、次の目標に向けシード資金の調達を目指しています。

3DNest株式会社:3Dカメラで空間をスキャンして3Dデータ化

3DNestは中国に本社を置く、3Dカメラの開発や3Dカメラを使ったVRソリューションを提供する会社。日本では2018年に独立法人会社を設立しています。同社では独自に開発した3Dカメラで建物や空間をスキャンして3Dデータ化するほか、まだ存在しない建物をCADデータなどから3Dデータ化するサービスを提供しています。

同社のサービスは日本でもすでに導入事例が複数あり、不動産物件の内見や、オンラインで利用できるバーチャル店舗などで利用されています。導入の結果として、サイトアクセス数の増加や売上向上などの成果も出ているということです。


同社では現在、バーチャル空間内でお客と店舗スタッフがリアルタイムでコミュニケーションできるシステムも開発中。在宅でも仕事やサービス利用ができるようになると、同社の代表である張 賀誠氏はプレゼンの中で語りました。

株式会社Unscene:プレゼン資料やユーザーマニュアルを3Dビジュアル化

Unsceneでは、3Dプレゼンテーションを手軽に作れるツール「Unscene」を開発しています。

プレゼンに登壇した同社のCOO・江澤怜氏によれば、製造業における設計作業の現場では2D CADから3D CADへの移行が進んでいるとのこと。一方で、3Dビジュアルを説明資料にする際には、パワーポイントや紙など、あえて2Dへ落とし込まなければなりません。

それに対しUnsceneは、すでにある3D CADデータなどを活用し、3Dで見られる資料やマニュアルを作ることが可能。ツールはWebブラウザで利用でき、さらに作成したファイルはクラウド保存され、URLで他のユーザーにシェアすることもできます。

https://www.youtube.com/watch?v=_RF9qGPKres

同ツールはすでに国内外400社以上から事前登録の応募があるとのこと。現在はいくつかの企業とユーザーテストを行っており、さらなるクオリティアップを目指しています。江澤氏は、将来的にARグラスなどが普及すれば利用用途はさらに広がるだろうと語りました。

なお、同社のサイトでは現在もトライアルの申し込み受付を行っています。

各社のプレゼンテーションはYouTubeで公開中

今回のプレゼンテーションの模様は同イベントを主催・運営するブレイクポイント株式会社のYouTubeチャンネルで公開されています。プレゼン時間は各社7分と短く簡潔なので、各社の熱意をより感じたい人はぜひ視聴をおすすめします。

https://www.youtube.com/watch?v=KgKqV7U8YpM

(参考)Future Tech Accelerator


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