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活用事例 2021.05.12

フィンランド、国を挙げたVR活用続く 次は現代アートの祭典の一部をバーチャル開催

2021年6月~9月にフィンランドで開催される「ヘルシンキ・ビエンナーレ」。本イベントは同国で進む「バーチャル・ヘルシンキ」プロジェクトとの連携など、オンライン要素が多く盛り込まれています。

コロナで延期、オンライン要素導入

ヘルシンキ・ビエンナーレは、首都ヘルシンキ及びヴァッリサーリ島で行われる現代美術の国際展です。国内外のアート作品を、屋外を含めた会場各所に展示します。2020年の開催予定が、新型コロナウィルスの影響で翌年に延期となっていました。

そして今回、遠方からのアクセスや環境負荷、新型コロナウィルスによる移動の制限を考慮し、オンラインやバーチャルプラットフォームでの参加方法を取り入れました。

具体的には、公式サイトにて一部のデジタルアート作品を展示、およびイベントをライブ配信します。また現地のガイドによるライブツアーも、オンラインで提供します。

会場のバーチャル体験も

そして注目のVR利用は2つ。ひとつめは「バーチャル・ヘルシンキ」を手掛けるVRスタジオ、Zoanがプロデュースしたバーチャル体験です。ヴァッリサーリ島にいるかのような体験を、バーチャル・ヘルシンキのプラットフォームで実現します。HTC VIVEやOculus QuestといったVRヘッドセットで体験でき、6月にはOculus Storeでの配信も開始するということです。

またクリエイターコミュニティのFacebook Open Artsと提携し、新たなデジタルアート作品を展示します。パートナーシップの詳細は、今後発表予定です。

VR活用で先行するフィンランド

フィンランドではこれまでにも、国を挙げてVRの活用に取り組んでいます。2015年頃から首都ヘルシンキの3Dモデル作成を開始。2018年には、観光促進用のコンテンツ「バーチャル・ヘルシンキ」を発表しました。

2020年以降は、新型コロナウィルス流行下でのイベント開催にVRを積極導入しています。

ビエンナーレの開催期間は6月12日から9月26日までです。最新情報は、公式サイトから確認できます。

2020年12月に開催されたXR Kaigi 2020では、バーチャル・ヘルシンキの主要メンバーによる講演が行われました。

(参考)Helsinki Biennial


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