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活用事例 2019.09.24

ドローン操縦を安全に ドイツ企業が取り組む“AR訓練”

ドイツのスタートアップDronOSSは、自社のARデバイスARboxとドローンを組み合わせた、訓練シミュレーションの模様をYouTubeで公開しました。ARboxは、収集した情報を連携したアプリに対して送信するデバイス。位置や回転など様々なデータの認識に対応しています。

リスクなしにトレーニング

DronOSSは、今回公開されたAR訓練シミュレーションによって、ドローンのパイロットが接触により機体を破損させるリスクなしにトレーニングを行えると説明。様々な状況を想定した環境下で、ドローンの動かし方を学べるとしています。

公開された映像からは、ドローンのコントローラーに装着されたスマートフォンに通過用の“ターゲット”や風力発電機、燃え上がる家がARで表示される様子が確認できます。

DronOSSは、AR訓練シミュレーションの活用法は多岐に渡ると説明。ARboxはゲームや建築といった場面でも活用できる、と解説しています。

現在のARboxはドローンに装着した場合、パイロットから最大1kmまでの範囲で機能します。今後は次世代通信規格5Gを活用した、対応範囲の拡張が検討されています。

正式な契約も締結済

2019年9月現在、 DronOSSはドローン製造企業(企業名未公表)と契約を締結、ARトレーニングの開発を行っています。契約は DronOSSがドイツの連邦経済エネルギー省から資金を受け取ったのち結ばれました。米メディアNext Realityによれば、 D連邦経済エネルギー省と2020年春までに製品を完成させる取り決めを結んでいるとのこと。

関係者のコメント

ドローンのAR訓練シミュレーションについて、 DronOSSの共同創業者、 Luciano Mora氏はNext Realityに対して以下のようにコメントしています。

我々は、複数のドローン関連企業から(ARトレーニングを)求める声を聞き、そこに需要を見出しました。ドローンのトレーニングを提供する企業とドローンパイロットを雇用しようとする企業、それが我々のマーケットです。

ユーティリティ企業やその他分野の会社では、施設や資産の状態をチェックすることが日常業務になっていることがあります。ドローンを活用することで、こういった業務は非常に安全なものになります。人(従業員)を高所など危険な場所に送らなくて良いのですから。

しかしドローン(による検査)にもリスクは存在します。パイロットが不慣れな場合、衝突や墜落などで資産を傷つけ、数千ユーロ単位の損害を発生させる可能性があります。

(参考)VRScout

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