イギリスを拠点とするVRスタジオCoatsinkが買収されました。買収額は日本円にして30億円以上。VR黎明期からコンテンツを送り出してきたインディースタジオが、大手の傘下に入りました。
2009年創業の古参スタジオ
Coatsinkは2009年創業。Gear VR向けパズルゲーム「Esper」といったタイトルを開発してきました。直近では、Oculus Quest向けに「Shadow Point」を制作しています。
またパブリッシャーとしても活躍し、VRサバイバルFPS「Onward」のQuest版開発に携わっています。
Coastsinkを買収したのは、スウェーデンのゲーム会社Thunderfulグループです。買収価格は2,300万ポンド(約31.5億円)に上り、これとは別に最大6,550万ポンド(約89.8億円)がCoastsinkへ支払われる見込みです。
なおThunderfulは、同じスウェーデンの開発会社Zoinkなどを傘下に擁しています。
買収が相次ぐVRインディー
VRスタジオを巡っては、この1か月ほど前にも「アリゾナサンシャイン(Arizona Sunshine)」などで知られるVertigo GamesがEmbracer Groupに買収されました。2019年末から2020年にかけてVRゲームスタジオの買収が相次いでいます。
一体型VRヘッドセットOculus Questの登場により、VRゲーム市場のフェーズが大きく変わり始めていることを予見させられます。Facebookは2020年10月のFacebook Connectで、Quest向けプラットフォームで、100万ドル以上の売上を記録しているゲームが35本を突破し、500万ドル以上の売上を達成しているゲームが3本あることを明らかにしています。
●VRゲームスタジオの買収動向
スタジオ名 |
買収時期 |
買収元 |
作品 |
Owlchemy Labs |
Google(米国) |
「Job Simlator」 |
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Beat Games |
Facebook(米国) |
「Beat Saber」 |
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Sanzaru Games |
Facebook(米国) |
「Asgard’s Wrath」 |
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Ready at Dawn |
Facebook(米国) |
「Lone Echo」 |
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Vertigo Games |
Embracer Group(スウェーデン) |
「Arizona Sunshine」、「A Fisherman’s Tale」(パブリッシング) |
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Coatsink |
2020年10月 |
Thunderful(スウェーデン) |
「Esper」「Onward」(パブリッシング) |
(参考)Upload VR