ファッションブランドのTOMMY HILFIGER(トミーヒルフィガー)は、バーチャルインフルエンサーと3Dデザインへの投資を強化しています。同社が目指すのは、「世界で最大のファッション・テック企業」です。
バーチャルインフルエンサーのさらなる活用へ
CEOのDaniel Grieder氏は、同社がインフルエンサープログラムを開始することを明らかにしました。バーチャルアバターをデザインし、製品のマーケティングに活用するというものです。自社でもアバターの作成を行うとのこと。このようなバーチャルアバターは「バーチャルインフルエンサー」と呼ばれ、SNSを利用して自身の活動を発信しているのが特徴です。
同社はバーチャルインフルエンサーのNoonoouriを通じた商品PRを行っており、今回の企画はこれに続くものとなります。「当社は、世界で最大のファッション・テック企業を目指しています」とGrieder氏は語りました。
製品デザインや店頭で3D・VR技術導入
マーケティングに加え、製品のデザインもまた先端技術の活躍の舞台です。2022年までにすべてのファッション製品デザインはデジタル化されるという見立てもあり、パターンの手書きは消失するかもしれません。
3Dデザインのメリットは、製品サンプルの作成が不要な点です。デザインのコストやリードタイムを削減し、利益増加に寄与。また、サンプルの廃棄もなくせます。
Grieder氏によると、トミー・ヒルフィガーはこの他店頭でのVR技術活用にも取り組んできました。バーチャルモデルによる商品展示や、ロンドン、チューリッヒ等の店舗でのデジタル体験の提供です。
同氏は他社に向けて、次のようなメッセージを発信しています。
短期的な利益を考えてはなりません、長期的な視点で投資を行い、ブランド、ビジネス、社員のために目標を設定するのです。
こうして初めて、分断された現代社会で生き残り、困難に立ち向かえます。
(参考)The Drum