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投資 2022.09.12

メタバースでの社会貢献を目指すスタジオ、120万ドルを資金調達

9月6日、シンガポールに拠点を置くSmobler Studiosは120万ドル(約1.7億円、2022年9月9日時点)の資金調達を行いました。同社は、メタバースを活用してペイ・フォワード(社会貢献事業)支援を行うVRコンテンツ制作スタジオです。得られた資金は、アジア、ラテンアメリカ、カナダ、米国での事業規模の拡大や、メタバースクリエイターを育成するアカデミー設立に使用される予定です。

本調達はシードラウンドで実施され、ブロックチェーンゲームプラットフォーム「The Sandbox」、アクセラレーター兼ベンチャーキャピタルファンド「Brinc」、Web3ローンチパッド「Enjinstarter」らが参加しています。

バーチャル空間を活用したペイ・フォワードを掲げるスタジオ

Smobler Studiosは、クリエイティブ・ディレクターであるLoretta Chen博士と、アーティスト、ゲーマー、建築家の経歴を合わせ持つRuel Sarmiento氏によって設立。「バーチャル空間を活用したペイ・フォワード(社会貢献事業)支援」を目指す、VRコンテンツ制作スタジオです。シンガポールに本社があり、カナダ、アメリカ、ブータンにオフィスを持ちます。

スタジオ設立のきっかけは、The Sandboxが実施した「Game Maker Fund」という取り組みです。この取り組みは、The Sandboxが個人や中小規模のクリエイター集団に資金を提供し、ゲーム開発を支援するもの。Chen博士とSarmiento氏はこの取り組みに参加し、最初のワールド「Cobbleland」をSandbox上にオープンしました。このワールドは、少数民族の若い起業家らがブランド企業や非営利団体に対しアイデアを発表したり、ビジネスを展開したりする場として話題を集めた、とのこと。

現在の同スタジオは、バーチャル空間のコンテンツ製作を請け負うほか、バーチャル空間を利用した社会貢献事業を支援しています。具体的な内容としては、シンガポールで食糧難にある人々に食事を提供する非営利団体と連携したNFTアートオークションプロジェクトや、ASEAN地域への低コストな教育機会提供を目的とする在シンガポールの大学院によるメタバースキャンパス構想など、アジアを中心とした支援事業となっています。

本調達に際し、Chen博士は「私は常に、多様性と平等な包摂に向けてより多くの機会を創出するために、我々のプラットフォームをどのように利用するかを考えています」「私たちは、Web3技術を用いることで意義のあるブランドや非営利団体を支援し、『メタバース』を社会貢献のためのプラットフォームとして活用していきます」とコメントしました。

(参考)Smobler StudiosContact Cision


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