Nianticが運営する無料3Dスキャンアプリ「Scaniverse」がMeta Quest のベータ版 Web アプリを発表しました。併せて、AndroidへのScaniverseマップの拡張と日本語対応も実現。世界中のユーザーが身の回りの空間をリアルに3Dデータ化し、没入型の体験を共有できるようになります。
Scaniverseは、スマートフォンのカメラを使って現実空間をスキャンし、高精細な3Dオブジェクトを生成できる無料アプリです。
今回、これまでiOSデバイスで利用可能だったサービスがMetaのVR/MRヘッドセット「Meta Quest 3/3S」向けにも提供開始。Meta Questのウェブブラウザ上でWebXRアプリ「Into the Scaniverse」という没入型の3Dスキャン体験を提供開始しました。運営元のNianticは「iOS でのスキャン、処理、アップロード、Meta Quest での表示という最初から最後までのプロセスは5分もかかりません」とコメントし手軽さを強調しています。
現在、ベータ版が無料でこちらから利用可能です。Meta Quest シリーズで、ユーザーが生成した3Dオブジェクト(自分の3Dオブジェクトも含む)をScaniverseマップから見ることができます。なお、Meta Quest アプリも間もなくリリースされる予定です。
また、今年5月にリリースされたAndroid版では、Scaniverseマップの導入を実現。iOS版では、日本語表示を開始しました。Nianticはユーザーの多くが英語圏以外であることを踏まえ、日本語とドイツ語でアプリを提供開始したとのこと。現在はiOSアプリのみですが、今後さらに多くの言語に対応する予定です。
同社は11月、「3D Gaussian Splatting」向けの新しいファイル形式「.SPZ」をオープンソースで公開しています。「3D Gaussian Splatting」は、画像ベースで点群を生成し、高精細な3Dデータを高速処理で生成する3Dスキャン技術です。「.SPZ」は、従来ファイルと比較して約10分の1のサイズに圧縮できるため、スマートフォンでの3Dスキャンやアプリ間のデータ共有をより効率化します。
3D Gaussian Splatting技術を活用した「Splat」機能では、照明や反射を高精度に再現した、フォトリアルな3Dオブジェクトの作成が可能になります。従来のメッシュモードも引き続き利用できるため、ユーザーは目的に応じて選択できます。
(参考)Niantic