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活用事例 2018.01.11

VRライブストリーミングで自由な角度からの視聴を可能に

VRライブストリーミング配信を手がけるNextVRは、独自のカメラリグ(撮影カメラを取り付ける機材)の開発を進めています。この仕組によると視聴者はVRの中で自由な角度からVRライブ動画を楽しむことが可能になるとのことです。

VRライブストリーミングはスポーツやライブなどの分野で将来性が期待されるものの、デバイスの普及などさまざまな課題があります。NextVRの配信するVRライブストリーミングでは鮮明で立体的な映像が映し出され、人物や物体の3D映像がまるで現実世界に存在しているかのような体験をすることができます。視聴用アプリ『NextVR』は現在、Gear VR、Google Daydream、Windows Mixed Reality、PlayStation VR向けに配信されています。

NBAの試合が自由な角度からVRで視聴できるように

同社はパートナーシップ提携をするアメリカ男子プロバスケットボールNBAとアメリカプロフットボールリーグNFLのスポーツ中継を配信したり、アメリカ大統領選挙討論会を配信するなど広範囲で活動しています。

フェイスブックやAdobe、マイクロソフト、Lytroなどの企業は既に好きな角度から鑑賞することができるVRコンテンツを配信していますが、一部の限られたものにしか対応していません。NextVRが目指すのは、たとえばVRライブストリーミング中のNBAの試合をユーザーが好きな角度から視聴するという今までに実現されたことのない試みです。

2018年にはユーザーがVR空間内を自由に動き回れるようになるコンテンツのリリースを予定しており、その後も徐々にコンテンツを展開していくとのことです。オンデマンドからスタートし最終的にはライブストリーミング中に、自由に視点を変更したり異なる角度からの視聴を可能にすることを目標としています。

開発の課題

開発において最大の壁となっているのは、対象物と視聴者との間に障害物が現れたときに視野が妨げられてしまうことです。現在の技術では、視野を妨げる障害物を避けるとVR内の映像が破損してしまいます。カメラの台数を増やし撮影する角度を多くすることでこのずれを無くすことができると考えられています。NextVRはこのような映像のずれを無くし、カメラが撮影できない領域をできるだけ少なくすることによって、ユーザーが自由に動き回れる領域を最大限増やせるよう開発に取り組んでいます。

NextVRの共同創設者のDavid Cole氏によると、同社はVRでのスポーツ観戦を一人ではなく友人同士で視聴できるソーシャルビューイングにも取り組んでいるとのことです。

(参考)

CES 2018: NextVR Is Adding Full Movement Freedom To Its Broadcasts/UploadVR (英語)
https://uploadvr.com/nextvr-6dof/

NextVR公式サイト
https://www.nextvr.com


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