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業界動向 2019.10.09

マイクロソフトが“VR向けマット”を特許出願、触覚フィードバックなど備える

 マイクロソフトが米国特許商標庁に、圧力センサーや触覚フィードバックなどを備えるVR向けゲームフロアマット特許出願していたことが明らかになりました。

特許の詳細について

今回出願された特許の正式名称は「バーチャル・リアリティ・フロアマット活動領域(The Virtual Reality Floor Mat Activity Region)」です。同特許は、光学センサー、専用のコンピューティングシステム、フロアマットで構成されています。

米メディアVRScoutによれば、ゲームフロアマットのデバイス部分には基準マーカー(fiducial marker)が搭載されている可能性が高いとのこと。同メディアは、基準マーカーがイメージングシステムの基準点になると説明。圧力センサーによる位置特定と併せて、ユーザーの動きにあわせた体験を提供できると解説しています。

VRプレイ環境を変革するか

出願書には、「フロアマット部には1つ以上の振動デバイスが搭載され、フロアマットに振動を生じさせます」という文面が存在します。これは、ゲームフロアマットへの触覚フィードバック技術の実装を予測させる文言であることが予想されます。

今回特許出願されたゲームフロアマットが適切な価格帯で一般販売された場合、家庭でのVRプレイに大きな変革をもたらす可能性があります。マットを活用することで、VR体験施設のような環境を疑似的に再現することで、より没入感のある体験が実現するでしょう。

同メディアは、独自の触覚フィードバック技術を開発する余裕のない小規模デベロッパーが、本特許を活用する可能性も指摘しています。

Kinectと併用するデバイス?

2019年10月時点では、ゲームフロアマットの具体的な使用方法は判明していません。一方、米メディアGizmodoは、マイクロソフトの「Kinect」と併用する機器である可能性を指摘しています。出願書の図にはKinectが登場するものがあり、同メディアはそこから考察を行いました。

現在、Xbox向け周辺機器としてのKinectの開発は行われていませんが、マイクロソフトは2018年次世代Kinect(モーションセンサー)「Project Kinect for Azure」を発表しており、デバイスとしての開発は進められています。

マイクロソフトのVRに関する取り組みは、あまり積極的なものではありません。2019年6月のE3で行われた、次世代ゲーム機「Project Scarlett」のお披露目でも、VRに関する対応情報は明かされませんでした。しかし今回の特許を確認する限りでは、同社がVRに関する何らかの取り組みを行っていることが伺えます。

(参考)VRScout
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