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業界動向 2023.02.03

​​Meta、メタバース部門の2022年売上は2,776億円。損失1兆円も積極的な投資姿勢を維持

2023年2月1日、Metaは2022年度第4四半期の業績及び通期の業績を発表しました。全社としての通期の売上は1,166億900万ドル(約14兆9,987億円)、営業利益は289億4,400万ドル(約3兆7,228億円)でした。

XRデバイス開発やメタバース構築に取り組む「Reality Labs」部門では、通期の売上は21億5,900万ドル(約2,776億円)、通期の損失は137億1,700万ドル(約1兆7,643億円)でした(為替レートは2023年2月2日時点)。なお、第4四半期のReality Labs部門の売上は7億2,700万ドル(約935億円)、損失は42億7,900万ドル(約5,503億円)でした。

「Meta Quest Pro」発売も四半期業績は伸びず。投資を継続

Reality Labs部門は、第4四半期売上が前年同期比17%減少となりました。2022年10月にはVR/AR両対応ヘッドセット「Meta Quest Pro」が発売されましたが、1,500ドル(米国価格)を超える法人向けデバイスであることから、売上への貢献は弱かったものと予想されます。

一方、Reality Labsの第4四半期損失は前年同期比29%増加。2022年11月の大規模レイオフでは、Reality Labsもその対象に含まれていますが、引き続きReality Labsへの投資に前向きな姿勢を継続している模様です。

2023年後半に「Meta Quest 2」後継機が発売

MetaのCEOであるマーク・ザッカーバーグ氏は、通期決算に際しコメントを発表しました。

同氏はまず「Meta Quest Pro」発売に関して、MRデバイスであることを強調し「MRの価値は、VRの没入感と臨場感を味わいながら、自分の周りの物理的な世界に存在することができる点」と指摘しています。MR市場を今後数年で大きく拡大する分野と位置付け、「MetaがMR(複合現実)の基準を作る」と語っています。同時に第3四半期の決算説明会で判明した「新たな消費者向けヘッドセット」について、2023年後半に発売する、と改めて公表しました

また、2022年に提供を開始した「Metaアバター」が、アプリを通して1億人以上によって利用された点にも言及しています。

ザッカーバーグ氏は「『Metaアバター』を作成したユーザーの5人に1人は、WhatsAppのプロフィール写真としてアバターを掲載しています。これはFacebook、Instagram、Messenger、WhatsAppなど、Metaの主力事業とReality Labs部門が融合した興味深い事例です。技術が発達すれば、多くのユーザーはスマートフォンでメタバースを体験し、当社のアプリでデジタルIDを構築し始めるでしょう」と語りました。

(参考)Mata IR(1)Mata IR(2)


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