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3Dモデル活用 2018.01.26

グーグルが取り組む“Web AR” ウェブの3Dモデルを現実に

グーグルのWebXRチームは、VRやAR(拡張現実)を、日常的に利用するWebブラウジングに溶け込ませたいと考えています。チームは新たに、3Dモデルをウェブ上で閲覧し、スマートフォンカメラを通してARモデルとして表示できるプロトタイプを開発しました。

画像と同じ感覚で3Dモデルを共有

今回公開されたプロトタイプは、Articleと呼ばれる3Dモデルビューワーです。

Articleはあらゆるブラウザで閲覧でき、デスクトップ・スマートフォンで簡単にドラッグ・回転・ズームといった操作を行うことができます。

Atricleでは、画像やGIFアニメを投稿するのと変わらない感覚で3Dモデルの共有ができることを目指しています。Webページに埋め込まれたモデルをクリックすることでビューワーが起動するなど、手軽にインタラクティブなコンテンツを溶け込ませることができます。

スマートフォンでARモデルを閲覧

さらにArticleでは、ARCoreに対応したAndroidスマートフォン・タブレットを用いることで、ARビューワー機能を利用することもできます。

ArticleからARCoreを起動すると、カメラを通して見える現実世界に3Dモデルを配置し、自由に眺めることができます。

ARCoreには床平面の自動検知や明度の推定など、簡単に現実世界に溶け込んだ3Dモデルを表示する機能が備わっています。そのため、ユーザーはブラウザで見つけた3Dモデルをタップするだけで、目の前にそのモデルを呼び出すことができるようになります。

まだ未開拓のWeb AR開発

XRチームのReza Ali氏とJosh Carpenter氏はブログ記事で、次のように述べています。

「Web上には膨大なARの可能性が眠っています。Articleはプロトタイピングの一環であり、よりオブジェクトを現実になじませる明度推定の模索、モデル上にUI注釈を追加する機能など、まだまだ多くの探究が残っています。たくさんの発見が得られるので、Webを利用したモバイルARは非常に興味深いです」

Articleはあくまでプロトタイプということであり、今後改善されてリリースされる可能性もあれば、数年後に別のアプリとして登場するかもしれません。あるいは、完全に廃案となる可能性もあります。

いずれにせよ、こうしたプロトタイプを通して、GoogleがVR/AR技術をいかに日常のオンライン体験に溶け込ませようとしているかが伺えるでしょう。

(参考)
Google’s Experiment With Web-Based Augmented Reality / VR Scout(英語)
https://vrscout.com/news/google-experiment-augmented-reality-web/

Mogura VRは、VR Scoutとパートナーシップを結んでいます。


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