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ARは5年以内に9兆円産業へ VRを大きく上回る

VR/ARやモバイルを中心に投資を行う投資機関「Digi-Capital」から、ARに焦点を当てたAR/VR産業の市場予測が発表されました。AR産業は、5年以内に850億ドル~900億ドル(約9.3兆億円から約9.9兆円)の収益に達する可能性があり、10億ドル〜15億ドル(約1.1兆円〜約1.2兆円)となるVR産業を大きく上回る見込みです。

AR/VRプラットホーム収益

「AR/VR産業全体の収益」は現在の10倍以上となり、10兆円に近い産業になるという予測がされています。現在はVRの収益が大部分を占めていますが、2019年には逆転し、2022年の時点では産業全体の7割以上をAR産業が占めている見込みです。

AR/VRアプリのインストール数


(左)AR/VRアプリのダウンロード数、(右)左のグラフから「モバイルAR」を除いたもの
注:この2つのグラフの縦軸の単位は異なります。

モバイルAR(Apple ARKit、Google ARCore等)用のアプリは、2018年末までに9,000万インストールを達成し、2022年には3.5億インストールに達する見込みです。モバイルや一体型のVR(Samsung Gear VR、Google Daydream View、Oculus Go等)は、各メーカーが「モバイルAR」に焦点を当てる中で伸び悩み、ここ5年ほどはアプリのダウンロード数は数千万ダウンロードで水位する見込みです。また2019年から2020年頃から、プレミアムな一体型VR(ゲーミングPCを必要とせずに、高品質なVR体験のできるデバイス、OculusのSanta Cruzなど)が登場し、伸びてくるとされています。

ユースケース別の収益


注:この2つのグラフの縦軸の単位は異なります。

ARの分野では今後、新しいユースケースやビジネスモデルが爆発的に増加すると予想されています。施設型の「ロケーションベースAR」は、たとえばアリババとスターバックスが上海に設立したAR体験のできるカフェなどの例があります。今後このような店が増えて行く考えられています。 また、アップルがスマートグラスを発売した場合には、ARハードウェアの販売はAR産業の大きな収益源になる可能性があります。さらに「広告掲載」や、「エンタープライズ向けAR」、「EコマースAR」など活用事例は多様化していきます。

スタバ×アリババ、上海の店舗でAR体験を提供開始 | Mogura VR

スタバ×アリババ、上海の店舗でAR体験を提供開始 | Mogura VR

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一方、VRは現在よりは活用事例は増えて行くものの、ゲームなどのエンターテイメントが大半を占める現在の流れは変わらないとされています。ゲーム以外だと、Eコマースや広告でのVRの利用はこれから伸びて行く見込みです。

AR/VRアプリのカテゴリ別収益


注:この2つのグラフの縦軸の単位は異なります。

今年度のARアプリ収入の3分の2は「ARゲーム」になると予想されていますが、5年以内に「ソーシャルAR」や「ナビゲーションAR」など、20以上のカテゴリが飛躍的に伸びていき、「ARゲーム」の占める割合は少しずつ下がって行く見込みです。VRに関しては8割から9割以上の収益が「VRゲーム」になるという現在の構図は変わらないとされています。

「EコマースAR」の商品別売り上げ

「EコマースAR」では、洋服や家具家電を中心に2019年頃から市場が拡大して行く見込みです。今の所、大手家具メーカーのイケアや人気アパレルメーカーのGAPなどが、購入前にARで商品を試すことのできるアプリを公開しており、今後アマゾンやアリババ等も本格的にこの領域に参入するのではないかと予測されています。

産業別AR広告の利用状況


「AR広告」の主な広告主として、小売、自動車、金融サービスなどを中心に、伸びて行く見込みです。最も高い数値を占めているのは「小売業」であり、AR広告と非常に相性がいいとされています。

Enterprise AR Industry Sector Revenue


「エンタープライズARの分野別収益予測」では小売業が最も2022年時点では、「製造業」が最も大きな割合を占める見込みです。現在でも、ARグラスが工場内での研修に利用される事例がいくつか上がっており、それが飛躍的に広がって行く見込みです。またTMT(テクノロジー・メディア・通信)の分野でも、ARが深く浸透していくのではないかとされています。

地域別AR/VR収益予測


AR/VR産業は、アジア圏が経済の中心となり発展して行く予想がされており、特に中国、日本、韓国がこの市場をリードしていくと予想がされています。ここ5年間を通じて、実に売り上げの約半数がアジアとなって行く見込みです。

(参考)
 Augmented/Virtual Reality Report Q1 2018
https://www.digi-capital.com/reports/#augmented-virtual-reality

この記事を書いた人

田口大智

明治大学文学部フランス文学専攻に在学中。明治大学硬式野球部引退と同時に休学し、日本マイクロソフトのインターンに9ヶ月間参加。Microsoft Azure やHoloLens 等の啓蒙活動に携わる。現在は米国ワシントン州シアトルに留学中。Twitter:@_taccho

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