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統計・データ 2021.05.13

医療×VR市場が急成長中 年率40%超で6年後は3.9兆円規模へ

リサーチ会社のCredible Marketsから、医療分野における世界のVR市場に関するレポートが発行されました。市場規模は年率40%超で成長し、2027年には350億ドル規模に達する見通しです。

本記事ではレポートのサマリーが公開されたので、その内容を紹介します。

2027年には3.9兆円規模に

レポートによれば、医療VR市場はトレーニング、手術用ロボットとの組合せ、ビジュアライゼーションといった用途を中心に、急速な成長を見せています。数値で示すと、年平均成長率は42.3%、2027年時点の市場規模は358.7億ドル(約3.9兆円)に上るということです。

特に新型コロナウィルスの流行は、医療現場でのVR普及を促しています。急を要さない手術が延期される中、手術を待つ患者は増加する一方。これに対し、医療スタッフや機器は不足しています。こうした状況で、手術へのロボティクス活用や、それと組み合わせるVRトレーニングが拡大しています。

普及の背景は?

医療分野でのVR活用は、新しい話ではありません。取組は過去から続いていましたが、近年急速に普及が進む背景には、2つの変化があります。

まず、VRヘッドセットの性能向上です。2013年から2018年にかけ、解像度はおよそ3倍近く改善しました。一方でコンシューマー向けのVRヘッドセットも普及し、導入コストは低減しました。

また近年では、VR導入の定量的な効果測定も進んでいます。例えばアメリカ疾病予防管理センターは、2019年からVRトレーニング開発のためのパイロットプロジェクトを開始しました。その中で行われた調査では、VRトレーニングを使った被験者の94%が、効果的な体験ができたと回答しています。同様に95%がVRで学習が容易になったと回答し、94%はVRが使いやすいものだと答えました。さらにVRトレーニングを使った全被験者が、VR体験により自信がついたと回答しています。

このような数値的な裏付けもあり、今後も医療分野におけるVR導入は加速すると考えられます。

レポート全文はこちらから購入できます。

医療VRの国内外ニュース

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(参考)openPR


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