2021年5月19日、アップルが自社製品への新機能追加を発表しました。発表の中にはApple Watchをディスプレイに触れずに操作する「AssistiveTouch(アシスティブタッチ)」が含まれており、アップルが提案する障がい者向けの操作アシスト以外にも、以前から噂される同社のAR/VRデバイスの操作にも応用される可能性が期待されます。
アップル製品の操作性を向上させる新機能が多数登場
今回のアップルの発表は、身体機能や視覚、聴覚、認知に障がいのあるユーザーが、同社製品を利用しやすくするための新機能追加を予告するもの。この「AssistiveTouch」も、上肢に障がいのあるユーザーがディスプレイやコントロールに触れずにApple Watchを利用できるようにすることが目的です。ジャイロスコープや加速度センサー、光学式心拍センサーや機械学習を利用し、わずかな筋肉運動や腱の動きを検知します。
AssistiveTouchのほかにも、iPadのアイトラッキングデバイス対応、iPhoneの画面読み上げ機能「VoiceOver」の機能強化、聴覚障がい者向けの次世代双方向補聴器サポートなど多数の新機能が発表されており、いずれも2021年内のリリースを予定しています。
(新しいミー文字のカスタマイズ機能では、気管内チューブ、人工内耳、ヘッドギアを着けた姿も選べるように)
フェイスブックもリストバンド型のコントローラーを模索
一方、ARグラスの開発を公表しているフェイスブックでは、ARデバイスの新たな入力・操作インターフェースとして、筋電位センサを使ったリストバンド型のデバイスを研究しています。
今回アップルが発表したAssistiveTouchは、フェイスブックが研究しているデバイスと(仕組みは異なるとはいえ)類似しています。AssistiveTouchがApple Watchの操作アシスト以外にも、以前から噂される同社のAR/VRデバイスの操作インターフェイスに採用されるかもしれません。
(参考)Apple(日本)