ロシアのスタートアップAntiLatencyは、VR向けの軽量モーショントラッカー「ALT」を使用した、ワイヤレスかつ低遅延の新トラッキングシステムを公表しています。重量は公称値でわずか12gと非常に軽量で、同社は複数デバイス間での同期も可能としています。
AntiLatencyは2016年、ロシアのヴォロネジで創立された企業。同年AntiLatencyはGoTechが主催する国際スタートアップ企業グランプリで優勝、2017年にはロシアの投資ファンド IIDF VCから、210万ドル(約2億円)を資金調達しています。2019年1月時点では、AntiLatencyはアメリカとロシアに拠点を構え、製品開発を進めています。
既に予約受付もスタート、わずか12gと軽量
「ALT」はすでに予約受付が開始されています。販売価格はALT1つにつき100ドル(約1万円)。専用のフロアボードも予約が受付中となっており、こちらの販売価格は1枚(1m四方)につき25ドル(約2,700円)です。ALTとフロアボードの出荷は2019年3月19日を予定しているとのこと。
AntiLatency社の新トラッキングシステムは、一体型VRヘッドセットでの使用を主に想定して開発が進められています。AntiLatencyによれば、新システムで使用されるALTは「VIVEトラッカーなどの既存のトラッカーよりも小型・軽量」。同社は「ALTはマルチプレイヤー型のVRゲームにも対応可能と」説明しており、ゲームプレイのために異なるVRヘッドセットを使用した場合も同期が可能であるとしています。
ARへの対応も検討中
新トラッキングシステムとALTは、VRヘッドセットへの対応のみならず、将来的にはARデバイスへの対応も目指して開発を進められています。また、VR/AR機能を有さないタブレットなどのデバイスへも取り付けるだけで利用可能です。
(参考)VRFocus
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