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活用事例 2024.10.11

早大、受講生全員がVRヘッドセットを装着する実験的授業を開始 メタバースで「メタバースと法」を学ぶ

早稲田大学法学部が、メタバースを使った実験的な寄附講座「メタバースと法」を開講します。本講義では受講生全員がVRヘッドセットを装着し、バーチャル空間に没入しながら学びます。本講座は、メタバースにおける新たな法的課題に対応できる人材の育成を目指しています。

早稲田大学法学部は、2023年秋学期から寄附講座「メタバースと法」を開講しました。これはあいおいニッセイ同和損害保険株式会社からの寄附により実現したもので、全国の大学法学部系の授業科目の中で、メタバースに関する法的課題を本格的に扱う初めての試みとなりました。

2024年度の講座では、さらに一歩進んだ取り組みが行われます。受講生全員がVRヘッドセットを装着し、バーチャル空間に直接没入しながら授業を受けます。メタバースの持つ没入感と臨場感を体験しつつ、その中で生じる様々な法的課題やリスクについて、理論だけでなく、実感を伴った理解と考察が可能になると期待されています。

講座のポイントは4つ挙げられています

1. 文理融合教育の導入:メタバースの技術動向などの理工学的基礎知識を踏まえることで、法的課題やリスク防除のあり方をより多角的に検討

2. 宗教倫理の側面への着目:メタバース空間では生死の境界が曖昧になる可能性があるため、死者の権利も含めた新たな倫理観について考察

3. VRヘッドセットを用いた没入体験:多様なアバターに扮することで、現実世界の物理的制約を超えた自己表現やコミュニケーションを体験し、「自由とその限界」について検討

4. 産学連携による実践的アプローチ:メタバースが抱える実際の課題を踏まえた講義を通じて、より実用的な法規制やルールを考察

講義内容は、「Society5.0とメタバース」「リアル3Dアバターの今後の活用と未来社会」「AI技術による死者の蘇り」など、多岐にわたるトピックを扱います。また、自治体によるメタバースへの取り組みや、メタバースにおけるアバターの法的地位、NFTと物権、不法行為、法律行為などの具体的な法的課題についても学ぶとのことです。

(参考)早稲田大学


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