ペンタブレットやCAD関連製品を手掛ける株式会社ワコムは、MRデバイス企業Magic Leapとの協業を発表しました。空間コンピューティングを活用したMR環境において、複数人での製品デザインやコンテンツ制作を可能とするシステムを共同開発します。
MR画面を共有して編集可能
両社はMagic Leapが10月9日~10日に開催した開発者会議L.E.A.P.にて、プロトタイプを公開しています。プロトタイプでは、Magic Leapが開発した「スペースブリッジ(Spacebridge)」というアプリケーションを用います。同社のデバイスMagic Leap OneとワコムのペンタブレットIntuos Proを連携させ、MR環境でのデザインや制作、編集などを複数人数で行います。
Magic Leap Oneを使うと「制作したオブジェクトが実際の空間にMR画像で浮かび上がる」とのこと。ユーザーはアングルや縮尺を自在に変えたり、立体の画像を見たりしながらデザインや編集が可能です。デモでは、4人のメンバーが同じMR画面を共有しながらデザインをしたり、離れた場所にいるメンバー同士が共有した画面上でブレインストーミングしながら作業を進める様子などが紹介されました。
このプロトタイプの特長は、従来よりもよりダイナミックでリアリスティック、そしてインタラクティブ(双方向)に使用することが可能な点です。
直感的かつ自然に使いこなせる
Magic LeapのCEO、ロニー・アボビッツ氏は「Magic Leapとワコムはともに、直感的かつ自然にコンピューターを使いこなせる世界を提供するというパッションを共有しています。両社が共同で開発したこのプロトタイプは、新時代のクリエイティブ制作環境の発展に貢献するものになるでしょう」とコメントを寄せています。
両社は、今回の L.E.A.P カンファレンスに参加した、デザインやエンターテインメント業界のエキスパートからのフィードバックを期待しています。そして、クリエイティブ用途向け3Dアプリケーションのエコシステム発展を進めていくとしています。
(参考)株式会社ワコムニュースリリース