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VTuber 2018.10.27

新サービスも続々登場!VTuber向け配信プラットフォームまとめ

2017年末頃から広く知られ始め、約1年で一大ムーブメントとなったVTuber(バーチャルYouTuber)。その盛り上がりに伴って、発祥サービスと言えるYouTube以外にもさまざまな配信プラットフォームが登場しています。

YouTuberの原義は文字通り「YouTubeで配信する人」ですが、「VTuber」「バーチャルYouTuber」という言葉は現在では、プラットフォームを問わずバーチャルキャラクター・バーチャルアバターで配信を行う人を指す総称として広く受け入れられています。今回はVTuber専門の配信プラットフォームと、VTuberの配信にも利用されている汎用の配信プラットフォームをまとめてご紹介します。

VTuber専門配信プラットフォーム(公式VTuberによる配信)

IRIAM

IRIAM」は、2018年10月3日に開始されたVTuber専門の配信プラットフォーム。視聴用のiOSアプリがリリースされており、Androidアプリは11月中旬公開予定です。提供元は「ミライアカリ」や「猫宮ひなた」を擁するVTuber事務所「ENTUM」を運営する株式会社DUO。

動画ではなくキャラクターのモーションデータをリアルタイムに配信するという配信形式が画期的で、同社によると動画に比べて通信量を1/15に削減し低遅延も実現、また画質が一切劣化しないのが特徴となっています。

配信者の数はリリース時点で約70名で、バラエティに富んだ個性的なVTuberによる配信を楽しむことができます。技術的にもコンテンツとしても現在注目のアプリです。配信者の募集も行われています。

Colon:

Colon:」は、2018年10月5日に開始されたVTuber専用ライブ配信コミュニティサービス。配信の視聴はスマホアプリおよびブラウザで行うことが可能です。提供元は株式会社Candee。

多くの人気VTuberが参加する「upd8」をはじめ、「KAGAYAKI STARS!!」「御伽りざれくしょん」「黒の声約者」「バーチャル芸人」「ぶいらいぶ」「ミライサーカス」「流星群」「Rev.」などのVTuber支援プロジェクトやVTuber事務所などに所属する、120名以上のVTuberが初期参入しているのが魅力となっています。

なお、執筆時現在スマホアプリはiOS版のみ公開中で、Android版は不具合によりいったん公開停止中。Android端末からはブラウザで視聴が可能です。ほかにもサービス開始以降不具合等が発生していますが、執筆時現在徐々にアップデートが行われ改善が続けられているようです。

VTuber専門配信プラットフォーム(ユーザーによる配信に対応)

REALITY

REALITY」は、グリー株式会社のグループ企業である株式会社Wright Flyer Live Entertainmentが2018年8月7日にサービスを開始したVTuber専用配信プラットフォーム。iOS/Android版のアプリが提供されています。

配信を行うVTuberの初期メンバーは、「いそら真実」「月ノ美兎」「ときのそら」「ねこます」「ゲーム部プロジェクト」「かしこまり」「すーぱーそに子」「KMNZ」「葉月ナツ」など。今後も多数のVTuberが出演予定です。

また、PCや専用機材は一切不要で簡単にカスタマイズアバターが作れ、そのまますぐにREALITYでライブ配信が可能なアプリ「REALITY Avatar」が10月22日にリリースされました。執筆時現在はiPhone X・Xs・Xs Maxに対応しており、他iPhone機種への対応およびAndroid版のリリースは2018年内に予定されています。

バーチャルキャスト

バーチャルキャスト」は、株式会社ドワンゴと株式会社インフィニットループによる合弁会社である株式会社バーチャルキャストが提供するVRライブ・コミュニケーションサービス。ここまで紹介してきたプラットフォームと異なり、スマホアプリ中心ではなくPCとVRヘッドセットを利用して、VR空間のスタジオから配信を行えるのが特徴です。配信の視聴はPCブラウザやスマホから行うことができます。

配信に使用するアバターはプリセットのほか、ドワンゴの3Dモデル共有サービス「ニコニ立体」から連携を許可されているものを利用可能。他の配信者のスタジオへ遊びに行って最大5人で同時配信を行う「凸機能」など、PCならではのリッチな配信環境が特徴となっています。

VTuberも利用している汎用配信プラットフォーム

SHOWROOM

SHOWROOM」は、SHOWROOM株式会社が運営するライブ配信プラットフォーム。iOS/Androidアプリで誰でも配信を行うことができるほか、人気アイドルやアーティストなどの配信も充実しています。

VTuberによる配信も盛んで、さまざまな企画も行われています。現在はYouTube等でも活動している「東雲めぐ」がデビューしたプラットフォームとしても知られています。

Mirrativ

Mirrativ」は、株式会社ミラティブが提供する生放送・実況配信プラットフォーム。iOS/Androidアプリを利用してスマートフォンの画面をそのまま見せる(ミラーリング)形で配信を行うことができ、スマホゲームの実況などとの相性もよいプラットフォームです。

さらに、一部ユーザーに対して段階的な機能開放が行われてきた3Dアバター作成・配信機能「エモモ」が2018年9月6日より全体開放され、誰でもVTuberとしての配信が可能になりました。そのほか「ホロライブ」などスマホでアバターを操作できるアプリと連携することでもVTuber配信が可能です。

17 Live

17 Live」は、 17 Media Japanが運営するライブ配信プラットフォーム。世界9カ国に展開し4,000万人以上のユーザーを持つサービスで、iOS/Androidアプリで配信を行えます。

8月にはVTuber向けのカテゴリーが新設され、「天神子兎音」「響木アオ」「アズマリム」などが参加しています。

ツイキャス

ツイキャス」は、モイ株式会社が運営するライブ配信サービス。日本語以外にも英語やポルトガル語などにも対応しており、世界で2,000万人以上の登録ユーザーを持つサービスです。iOS/AndroidアプリやPCから配信を行うことができます。

6月にはVTuber向けの収益プログラムの導入が発表されました。VTuber専用カテゴリーの設置も予定されています。

OPENREC.tv

OPENREC.tv」は、株式会社CyberZが運営するゲーム動画配信プラットフォームです。配信は登録制となっており、視聴はブラウザやiOS/Androidアプリから行えます。

2018年10月にVTuber専用ページが新設され、VTuberによる配信動画を一覧できるほかランキングも閲覧可能になりました。さらに11月10日まで賞金総額100万円越えの「VTuberランキングキャンペーン」が実施されており、週間ランキング1~10位のVTuberに賞金が贈られます。

TikTok

TikTok」は、ByteMod Pte. Ltdが運営するショート動画配信プラットフォーム。中高生を中心に広がっているサービスです。VTuberの配信者としては、現実社会に飛び出して子供達と交流したりと幅広い活動を行っている「琴吹ゆめ」が大人気を博しており、そのほかのVTuberも進出してきています。

YouTube

これまで紹介したように、YouTube以外にもさまざまな配信プラットフォームが存在しておりVTuberの活動範囲はどんどん広がっていますが、もちろん「VTuber発祥の地」であるYouTubeの存在感はいまだ健在です。

ソーシャル動画分析サービスなどを手がける株式会社エビリーによる2018年上半期のチャンネル登録者数ランキングでは総合で「キズナアイ」がトップ10入り、新人に限定したランキングでは「輝夜月」「猫宮ひなた」「月ノ美兎」がトップ10入りしています。また、グーグルによる2018年9月時点でのトレンド分析では、VTuber動画の2017年初頭からの再生回数は5億回にのぼっているとのことです。


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