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活用事例 2017.06.29

VR体験施設VOIDがカナダに展開 家のVRデバイスでプレ体験の計画も

北米で4番目に大きな都市であり、人気が高い観光地であるトロントに「VOID Experience Centers(VEC)」がオープンしました。

「The VOID」は完全没入型のVRアトラクション施設です。オリジナルの高性能なVRヘッドマウントディスプレイを使用し、プレイヤーはバックパック型のPCを背負い、施設の中と連動した完全没入型のVRを体験することができます。

今回のTHE VOIDはレストラン、アミューズメント・ゲーム、ライブ・エンターテインメントだけでなく、北米最大級の映画興行会社の1つであるシネプレックス・オデオン・コーポレーションとの提携で「The Rec Room」と呼ばれるソーシャル・シアターの一部としてオープンしました。

「The Rec Room」でのVRアトラクション施設の開設は2つ目になります。他の場所では、カナダ初のバーチャルリアリティアーケードブランドCTRL Vと、本来PC向けハイエンドVRヘッドセットであるHTC Viveを使った独自のVRアーケードプラットフォームを使用して、バーチャルリアリティを実現しています。

「The VOID」は、VRアトラクション施設としては世界でも先駆けてコンセプトを発表し、2015年10月にアメリカのソルトレイクシティに実験的な施設を開設しました。その後、ニューヨークのマダム・タッソーにも展開し、すでに合計で約10万人が訪れています。現在では多くの企業が「VOIDのような」コンセプトから利益を得るために様々なVRアトラクションを構築しようとしています。

The VOIDの開発者向けキット

現在、トロントでは、最新のものを含む4つの体験ブースが設置され、全てで『Ghostbusters:Dimension』を体験できます。『Ghostbusters:Dimension』は人気映画シリーズ「ゴーストバスターズ」のVR体験をすることができるコンテンツです。

The VOIDのデバイスは、2016年の後半に開発者向けキットが完成し、主要なスタジオから小規模なコンテンツ制作者まで幅広いサードパーティと協力しています。もう間もなくサードパーティのコンテンツ体験が利用可能になるとのこと。

2017年中には「The VOID」で2つの新しいVRコンテンツが登場するとしています。そのうち1つは社内で開発されていますが、もう1つは発表予定のIPからのものとなる予定です。既に開発者向けキットを配布してあるため、これまでよりも多くのコンテンツが増えていくだろうとしています。

コンテンツのローカライズ

The VOIDは世界中に展開していくため、開発チームは運営する地域によってローカライズしていくことを希望しています。これは言語のローカライゼーションだけでなく、「文化的なコンテンツ」などを取り入れることを示しています。また、他の地域のユーザーがその違いに気づき、より楽しめるようなコンテンツにしたいとしています。

VOIDの体験を家で「事前に」体験

当然、家のリビングルームでは「The VOID」のような完全没入型のVR施設できるVRコンテンツを体験をすることはできません。しかしVOIDは「プレ体験コンテンツ」を提供してネットワーク経由で体験拡張を目指しています。

ARは家庭向けで使用

さらに、James Jensen氏はARについて、「VOIDは、世界をあなたの世界に混ぜるのではなく、まったく新しい世界に行くために作られたものです。これはあなたが他の誰かになるための場所です。」と述べましたが「家庭内に広がるコンテンツについてはARを使用したいと思っています。」とも述べています。

James Jensen氏は「VOIDはの新しいタイプのテクノロジーにとって完璧なキャリアです。」と述べました。今後の「The VOID」については、パーソナライズされたアバターのスキャンや、地域のスポンサーシップの機会など、さまざまな可能性のある新しいテクノロジーとコンセプトをテストすることができる最適な場所になるとのことです。

日本でのローカライズが待ち望まれます。

(参考)
The VOID Opens In Canada And Plans For The Future Of Hyper Realityー(英語)
https://uploadvr.com/void-canada-future-hyper-reality/


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