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軍事利用 2019.09.19

大学生が創業のVRスタートアップ、アメリカ空軍とVR訓練プログラム開発へ

アメリカのスタートアップVINCI VRが、アメリカ空軍とVRトレーニング開発に関する100万ドル(約1億円)規模の契約を締結しました。VINCI VRの創業者は弱冠22歳。今回の契約は、航空機のメンテナンストレーニングに関連したものとなる模様です。

「VRをより広く採用してもらうための、絶好の機会」

VINCI VRは22歳のEagle Wu氏が創業した、VRを活用したメンテナンストレーニング開発を主に手掛ける企業です。今回の契約により、航空機のメンテナンス人員が使用する訓練シミュレーションを、アメリカ空軍のアクセラレーターAFWERXと共同制作します。

今回のアメリカ空軍との契約締結について、 Wu氏は「この契約は、VINCI VRにとって大きなマイルストーンです。VRソフトウェアをより広いスケールで採用してもらうための絶好の機会ですね」とコメントしました。


(創業者Eagle Wu氏)

VINCI VRのシミュレーションでは、非常に精巧な航空機の3Dモデルが表示され、利用者が実際の航空機に触れることなく訓練することを可能にします。

米メディアVRScoutによれば、VINCI VRの技術は「利用者が簡単に使用でき、かつ柔軟性に富む設計になっている」とのこと。アメリカ空軍が同社の技術を活用することで、訓練のためのコストも削減できるとも解説しています。

さらにVINCI VRは訓練シミュレーションと並行して「CODEX」と命名されたプラットフォームの開発も行います。このプラットフォームは、プログラミング経験のない人物でも訓練トレーニングを制作可能とすることを目標に、開発が進められています。

進む米軍でのVR/AR採用

2019年9月現在、アメリカ軍は様々な分野でVR/ARの導入を進めています。7月にはアメリカ陸軍がVR市街戦トレーニングプログラムを開発中であることが判明。海軍もMRデバイスMagic Leap Oneを用いたシステムを試験導入したことが報じられました。

アメリカ海軍ではまた、マイクロソフトのMRヘッドセット「HoloLens 2」を活用する取り組みも行われています。2019年8月に告知された内容によれば、同海軍はARを活用した通信検知システムの開発を進めているとのことです。

(参考)VRScout

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