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投資 2020.11.05

クラファンで成功を収めたARボードゲーム企業、さらに750万ドルを調達

米国のスタートアップ企業Tilt Fiveは、シリーズAラウンドで750万ドル(約7.8億円)の資金調達を行いました。クラウドファンディングで1.7億円以上を集めたARボードゲームの出荷を進め、事業拡大を目指します。

ARボードゲームに2億円近く集まる

Tilt Fiveは2017年創業。創業者でありCEOのJeri Ellsworth氏は、かつてARグラス開発のCastAR社を立ち上げ、1,500万ドル(約15.6億円)規模の資金調達も行っています。しかしCastARは2017年に閉鎖、同年Tilt Fiveが設立されました。

そして2019年9月、クラウドファンディングサイトKickstarterに登場したのが“ARボードゲーム”です。Tilt FiveのARボードゲームは、専用のゲーム盤とARグラス、杖型のコントローラーを使ってプレイします。ARグラス側のプロジェクターがゲーム盤に映像を投影し、一人、或いは複数人でコンテンツを見ながらゲームを楽しめます。デバイスは外部の端末(PC、スマートフォン)に接続して動作しますが、本体は85グラムと軽量、視野角が110度と広いのも特長です。

その後、クラウドファンディングは開始初日に目標調達金額の45万ドル(約4,700万円)に達し、最終的には170万ドル(約1.7億円)超まで調達額を伸ばしました。

出荷開始は2021年前半

今回のシリーズAラウンド資金調達には、SIP Global Partners他複数のベンチャーキャピタルが参加。またValve社の人気タイトル「Half-Life」シリーズ制作で中心的な役割を果たした、Ken Birdwell氏も出資しています。Tilt Fiveは獲得した資金の用途として、人材の採用、(他社との)パートナーシップ構築、コンテンツの拡充などを挙げました。

なお製品出荷の開始は、クラウドファンディング当初は2020年半ばを予定していましたが、やや遅れが出ています。同社によると、2021年第2四半期にかけてベースモデルの「Tilt Five XE Kit」を出荷。複数のデバイスやコントローラーを含むセットについては、2021年中の発送予定とのことです。

(参考)Road to VR
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