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投資 2019.07.17

VR体験施設The VOIDへの大規模出資が判明、メディア王の息子から約21億円

世界各地にVR体験施設を展開するThe VOID社が、大規模出資を受けていたことが判明しました。出資者はアメリカのメディア王として知られるルパート・マードック氏の息子、ジェームス・マードック氏です。

この出資は匿名の情報提供者によって明らかになりました。情報提供者は今回の出資に関わったており、この人物によれば「マードック氏の出資額は2,000万ドル(約21億円)におよび、出資に伴い同社の取締役にも就任した」とのこと。


(ジェームス・マードック氏。ルパート・マードック氏の後継者)

The VOIDはニューヨークやロンドン、ドバイ、カリフォルニアなどの世界各地にVR体験施設を展開しており、独自のVRヘッドセットやトラッキングシステムを組み合わせ、最大4人でプレイできる高品質なVR体験を提供しています。

The VOIDには多数の有力企業が出資。出資企業には半導体大手Qualcomm(クアルコム)の投資部門やディズニーなどが含まれます。

経営する投資ファンドが出資

The VOIDへの出資は、マードック氏が率いる投資ファンドLupa Systemsが出資する形で行われました。米メディアBloombergによると、今回の出資は「同ファンドにとって過去最大額の出資」であるとのこと。

マードック氏は、Lupa Systemsの創業以前、21世紀フォックスのCEOを務めていました(2019年3月退任)。マードック氏のCEO在職時、同社はThe VOIDの競合他社Dreamscape Immersiveに出資を行っていました。独立後、マードック氏がThe VOIDへの出資を決定した理由は発表されていませんが、関係筋によれば「The VOIDのテクノロジーが、より同氏の好みに合致していたこと」が理由とされています。

社内では人事異動も

マードック氏による出資と並行して、The VOIDの社内では人事異動が行われました。現CEO、クリフ・パルマー氏の退任に伴い、取締役のクレイグ・ワトソン氏が2019年8月より新CEOに就任することが決定。またCFOのジェフ・ラゲルス氏が当初の予定通り退任することが、関係筋からのコメントによって明らかになりました。

(参考)Bloomberg


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