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医療分野におけるVR・AR・MRの市場展望はいかに?市場調査が発表

市場調査・コンサルティング会社の株式会社シード・プランニングは、医療分野で使われるVR・AR・MRの市場調査レポートを発表しました。同レポートによると、国内の医療分野で使われるVR・AR・MRの市場規模は2021年に約153億円、2026年には約342億円となり、医学教育、治療分野が市場を牽引すると予測されました。

本記事では、レポートの一部を紹介します。詳細については「医療におけるVR・AR・MRの活用事例と市場展望」に掲載されているとのこと。


シード・プランニングが行った調査は、研究者・医療施設・参入企業など幅広い層にインタビューと公開情報調査結果を合わせて国内外の活用製品・サービスを整理し、今後の普及可能性と市場規模を考察しているとのことです。

本調査によると、2016年にソニー・インタラクティブエンタテインメントから「PlayStation VR」、Microsoft社からMRデバイス「HoloLens」が発売され、VR(仮想現実)・AR(拡張現実)・MR(複合現実)を体験するための端末の普及が進んでおり、医療関係の現場においてもVR・AR・MR活用の機運は高まっており、製品・サービス活用に向けた取り組みが始まっているとされています。

同社は医療分野を「医学教育」、「治療」、「診断」、「リハビリ」、「手術支援」、「その他(営業支援・啓蒙など)」の6つの領域に分けて市場規模予測を行っています。

各領域ごとに使用用途を分類し、各用途ごとに製品導入先となる施設・事業者の数をもとに各製品の予想販売価格等を勘案して市場規模を推計しました。この結果、国内の医療VR・AR・MRの市場規模は2021年に約153億円に、2026年に約342億円になるとの予測。

なお、本予測において「サブスクリプション(購読料)制」と「インフォームドコンセント(医師による正しい情報を得た上での同意)」の領域は、本予測においては考慮に入っていません。

「医学教育」、「治療」、「診断」、「リハビリ」、「手術支援」、「その他」6つの領域に分けて市場規模予測は以下のとおりです。

6つの領域に分けて市場規模予測

医学教育


医科大学向け外科手術トレーニング、病院向け手術トレーニング、閲覧式学習ツール、検査シミュレーション教材の4用途に分類して推計しています。

医科大学向け外科手術トレーニングは、既にある程度の市場規模がありますが、病院向け手術トレーニング、VR・AR・MRを活用した閲覧式学習ツール、そして外資製品が輸入され始めている検査シミュレーション教材などが市場を牽引すると予測しました。

治療

がん緩和治療、視覚障害者(ロービジョン)支援、血管穿刺など日常診療の補助、ペインマネジメント、眼科治療(斜視・弱視)、認知療法への活用、6用途に分類して推計しています。

本調査で確認した範囲ではまだ、VR・AR・MRを活用した治療専用の製品は国内販売されていませんが、2018から2020年にかけて開発中のものや新規製品が順次販売開始するものと想定しました。市場としてのポテンシャルは大きいとのこと。

診断

眼科診断(緑内障診断)、超音波検査結果のヘッドマウントディスプレイ表示、内視鏡映像のHMD表示、各種診断データのHMD表示の4用途に分類して推計しています。

現時点で製品化されているものと開発中のものがありますが、それぞれが順調に推移すると想定して予測を行いました。

リハビリ

没入型リハビリ(人工関節手術患者)、錯覚を活用したリハビリ(脳卒中患者)、在宅リハビリ支援・転倒防止の3用途に分類して推計しています。

本調査で確認したVR・AR・MRを活用したリハビリ製品はまだ日本国内で販売されていませんが、2018から2019年にかけて開発中の製品が順次発売するものと想定しました。将来的には、別の疾患・傷害に対応する製品も出てくるものと思われ、本予測では、没入型リハビリは人口関節手術患者、錯覚を活用したリハビリは脳卒中患者のみ対象にしたとのことです。

手術支援

個別症例のモデル作成や手術計画へのVR・AR・MR活用、3次元CGによる手術ナビゲーション、手術後シミュレーションの3用途に分類して推計しています。

現在は大学病院を中心に研究ベースで様々な試みが行われていますが、今後も2020年までは研究ベースでの使用に限定されるとのこと。その一方、2020年以降は一般病院でも使われ始めると仮定しています。手術支援領域だけを見ると、2021年に1.0億円、2026年に3.3億円の市場規模に達すると予測しました。

その他(営業支援、啓蒙など)

医療機器会社および製薬企業のうち一定数が営業支援や啓蒙などのために活用を行うと仮定して予測を行いました。

本調査結果の市場調査レポートは、「医療におけるVR・AR・MRの活用事例と市場展望」にて詳しく掲載されています。

Mogura VRでは、VRを活用した医療の具体事例や企業の取り組みも記事にて紹介しています。事例として手術訓練、痛みの緩和、不安の軽減、などが挙げられています。また国内における投資面での事例としては、患者の状態を3D空間内で閲覧できるツール『HoloEyesVR』を開発するHoloEyesが、総額1.5億円の資金調達を実施したことも発表されました。

・参考記事
VRはどう使われているか?医療分野のVR活用事例紹介
VRを活用して未来の医療を変える3つの企業
医療VRのHoloEyes、1.5億円の資金調達を実施

調査概要

調査方法・対象

 有識者(工学系、医学系)へのヒアリング
• 医療施設(医師、理学療法士等)へのヒアリング
• 参入・開発企業へのヒアリング
• 公開情報、各社製品カタログ等の収集整理

ヒアリング対象

有識者
  東京大学先端科学技術研究センター
  東京大学大学院医学系研究科
医療施設
  NTT東日本関東病院泌尿器科
  札幌医科大感覚運動科学&スポーツ神経科学研究室
  苑田会人工関節センター病院
参入・開発企業
  アイデアクラウド   インターリハ
  大阪大学大学院 情報科学研究科   ガデリウス・メディカル
  QDレーザ  クリュートメディカルシステムズ
  ケアコム   TCC Media Lab/菊池製作所
  富士通三菱プレシジョン

調査項目

• VR・AR・MRとは、技術の変遷と現状
• VR・AR・MR医療活用の今までとこれから
• 国内医療施設におけるVR・AR・MR活用事例
• 国内・海外のVR・AR・MR医療、製品・サービス事例
• 医療分野におけるVR・AR・MR市場規模予測
• 今後の普及に向けた課題

(参考)
シード・プランニング 公式サイト
https://www.seedplanning.co.jp/press/2017/2017073101.html

この記事を書いた人

みたらし

ゲーム紹介メディア「もぐらゲームス」でライターをしています。Mogura VRではライティングなどを担当しつつ、VRの魅力を伝えられればと思います。

Twitter:@MD5ch_com

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