テキサス州・ダラスにあるテキサス州北部地区連邦地方裁判所は、ZeniMax社がOculus社を訴えている知的財産権侵害訴訟の判決を言い渡しました。
それによると、Oculusに対して、ZeniMaxに総額5億ドル(約550億円)を支払う判決が下されています。なお、ZeniMax側が望んでいた請求金額は40億ドルでした。
賠償金額である5億ドルの内訳として、Oculusに対しNDAを破ったことで2億ドル、著作権侵害で5,000万ドル。またOculus社と創業者のパルマー・ラッキー氏に対してそれぞれ“虚偽の登録「false designation)”のために5,000万ドル。 そして、Oculus社の共同創業者でCEOを務めていたブレンダン・アイリブ氏は同じく、1億5000万ドルの支払いを命令されています。
米メディアPolygonによると、Oculusは判決を受けて上告を行う予定とのこと。Oculusの広報担当者は下記のように述べています。
「弊社はZeniMaxの企業秘密を盗用問題に関する今回の判決に、失望しています。 Oculusの製品はOculusの技術により成り立っています。 VRの長期的成功へ向けた私たちのコミットメントは変わりません」
今回の判決は、損害賠償など一連の裁定を含むものとなっています。全90ページにわたる陪審員の判決文には、陪審員が5億ドルの判決に達するために行った58の質問を詳述しています。その中には、Oculusの親会社であるFacebook社及びOculusのCTOジョン・カーマック氏の回答も含まれています。
判決文の一部
判決は発表されたものの、Oculus側は上告も予定しているとのことで、今回の裁判に関しては引き続継続されることになると考えられます。
(参考)
ZeniMax v. Oculus Lawsuit Awards $500M to Plaintiff, Verdict Detailed in Court Documents
http://www.roadtovr.com/zenimax-v-oculus-facebook-vr-lawsuit-jury-verdict-ruling/
http://www.polygon.com/2017/2/1/14474198/oculus-lawsuit-verdict
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