フェイスブックのPC向けVRヘッドセットOculus Rift、およびOculus Rift Sが、VRの標準仕様として策定が進む「OpenXR 1.0」に対応しました。しかしこれは“正式対応”ではなく、試験的なものとみられます。
「OpenXR」は、様々なVR/ARプラットフォームでのデバイスやアプリ間の仕様を標準化する取り組みです。VR/AR関連企業から構成される組織クロノス・グループにより策定が進められています。
PTCのソフトウェアで実装
Oculus Riftが「OpenXR 1.0」対応したことは、クロノス・グループのオープンなSlackにフェイスブック社員を称する人物が行った投稿によって判明しました。以下に引用したこの人物の投稿には、「OpenXR 1.0」をOculus Riftで使用するための解説が含まれています。
Rift Public Test Channel has our preview release which is fairly complete, we don’t yet ship the .json manifest but you can create one and either point the XR_RUNTIME_JSON environment variable at it or set the HKLM\SOFTWARE\Khronos\OpenXR\1\ActiveRuntime reg key. The .json should look like (for x64):
{
“file_format_version”: “1.0.0”,
“runtime”:
{
“api_version”: “1.0”,
“name”: “Oculus OpenXR”,
“library_path”: “c:\\Program Files\\Oculus\\Support\\oculus-runtime\\LibOVRRT64_1.dll”
}
}
substitute LibOVRRT32_1.dll for the /reg:32 version.
2019年9月現在、Oculus Riftの「OpenXR 1.0」対応は、PTC(※)上で配信されているソフトウェアを導入することで行えます。
(※PTC/Public Test Channel:正式リリース前のアップデートなどが試験的に配信されるチャンネル。フィードバックの収集などが行われる)
フェイスブック側も認める
米メディアUploadVRが、Oculus Riftの「OpenXR 1.0」対応についてフェイスブックに確認を行ったところ、同社はPTCビルドに「OpenXR 1.0」対応機能が実装されていることを認めました。またフェイスブックはUploadVRに対して「近日中に、より多くの情報をシェアします」とコメント。同社が情報公開を予定していることを説明しました。
(参考)UploadVR