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NVIDIA RTXは、VRをどのように変えるのか?

(※本記事は、2018年8月20日にNVIDIA社公式ブログで掲載されたZvi Greenstein氏の記事を、許可を得て転載したものです)
 
過去数十年のあいだに、VRエクスペリエンスは、サイエンスフィクションの世界を抜け出し、研究ラボを経て、家庭やオフィスにまで到達しています。しかし、現在最先端のVRエクスペリエンスでも、完全に没入する域には到達していません。

NVIDIAの新しいTuring GPUは、そのレベルへの大躍進を実現するものです。SIGGRAPH2018およびGamescom2018で発表されたように、Turingによる、リアルタイムのレイトレーシング、AI、最新のレンダリングテクノロジーの組み合わせは、VRの没入感およびリアリズムを新たなレベルに引き上げます。
 

リアルタイムレイトレーシング

Turingには RTコアが搭載されているため、本物のような視覚の忠実度が得られます。RTコアは、環境内でレイとオブジェクトが交差する場所の演算を加速させる役割を果たし、ゲームとアプリケーションでのレイトレーシングを初めて可能にします。

これらの光学計算によって、光の振る舞いが再現され、圧倒的にリアルなイメージが作成されるようになります。これにより、VR開発者たちは、現実世界の環境のよりリアルなシミュレーションを作成できるようになるでしょう。

TuringのRTコアでは、NVIDIA VRWorks Audio SDKを使って、音声シミュレーションも行えます。今日のVRエクスペリエンスでは、位置を正確に伝えるオーディオ品質は確立されています。しかし、環境の規模や形状、ならびに物質的な特性に合わせて、とりわけ動的に反映させたいという要望に応えるまでには至っていません。

 
VRWorks Audio は、RTXプラットフォームによって、前世代の6倍の速度を実現します。このレイトレーシング・オーディオテクノロジーにより、仮想環境内で物理的にリアルな聴覚イメージの作成が可能になります。

SIGGRAPHにおいて、NVIDIAは、NVIDIA HolodeckにVRWorks Audioを統合させることで、テクノロジーによってよりリアルなオーディオを作成する方法、ならびに複雑な仮想環境を開発するときにオーディオのワークフローをスピードアップする方法を紹介しました。
 

AIの活用による、よりリアルなVR環境の構築

GPUでAIを加速させる手法であるディープラーニングは、VRのビジュアル上および知覚上の最大の課題のいくつかに対処できる可能性を秘めています。グラフィックスを向上させることも、ポジショントラッキング (位置追跡)とアイトラッキング (視線追跡) を改良することも、キャラクターアニメーションをより現実に近づけることも可能となるのです。

TuringアーキテクチャのTensorコアは、1 秒間に最大500兆回のテンソル演算を行って推論を加速させ、先進的なレンダリング手法でのAIの使用を可能にし、仮想環境をよりリアリスティックなものにすることができます。
 

先進的なVRレンダリングテクノロジー

Turingは、VRの性能とビジュアル品質を向上させる、新しいレンダリング手法も数多く備えています。

Variable Rate Shading (VRS) では、シーンの詳細な部分のシェーディング処理を増やし、詳細な部分を知覚しにくいシーンでは処理能力を落とすことで、レンダリングを最適化します。この手法では、ユーザーが目の焦点を合わせることがあまりない、シーン周辺部分のシェーディングレートを減らすフォービエイテッド (foveated) レンダリングで使用することができ、とりわけアイトラッキングが開始されたときに効果を発揮します。

Multi-View Renderingは、ウルトラワイドな視野と斜め型のディスプレイを備え、またユーザーがベゼルなしで仮想世界だけを観ることができる、次世代ハンドセットの実現に寄与します。Single Pass Stereo の次世代バージョンであるMulti-View Renderingでは、1つのレンダリングパスのプロジェクションビューの数が倍の4つになります。さらに、4つすべての位置を独立に、あらゆる軸に沿って移動させることができます。4つのプロジェクションビューをレンダリングすることにより、極めて広い視野を持つ、斜め型の (同一平面上にない)ヘッドマウントディスプレイの登場が促進されます。


(TuringのMulti-View Renderingにより、ジオメトリ処理を最大 4 つのビューに拡大させることができる)
 

簡単になったVRとの接続

Turingは、USB Type-Cとともに、単一の軽量USB-Cケーブルを通じて次世代のヘッドセットに電力を供給するための新しいオープン業界標準「VirtualLink」をハードウェアサポートするように設計された、NVIDIA初のGPUです。

現在のVRヘッドセットは、複数のケーブルがかさばり、設定が複雑になることがあります。VirtualLink により、1本のケーブルで電力、ディスプレイおよびデータを提供できるため、VR設定を簡略化できます。さらにVirtualLinkは、将来のヘッドセットの要件に対応できる十分な帯域幅を確保しています。また、接続が1つで済むため、単一の、より小さなフットプリントのUSB-Cコネクタしか持たない、軽量の薄型ノートブックのような小型デバイスでもVRを楽しむことができます。

発売予定

VRWorks Variable Rate Shading、Multi-View RenderingおよびAudio SDK は、9 月にVRWorks SDKにアップデートすることで開発者に向けて提供されます。

NVIDIA TuringベースのQuadro RTXは、主なワークステーションOEMメーカー、ならびにシステムビルダー、正式販売パートナーを通じて、今秋より入手できます。GeForce RTX GPUは、8月28日よりAmazonサイトにて予約販売を開始します。

(参考)NVIDIA Blog



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