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業界動向 2022.06.23

NVIDIAとCAが協業。高品質デジタルヒューマンや日本固有ニーズの共同研究を展開

2022年6月23日、NVIDIA株式会社サイバーエージェントが協業を発表しました。NVIDIAが提供する3Dデザインコラボツール「Omniverse」を活用、デジタルヒューマンの研究開発を加速させるとともに、日本市場の固有ニーズに対応した3DCG技術の共同研究を行います。

デジタルヒューマンとAI、メタバースへ注力するサイバーエージェント

サイバーエージェントではこれまで、株式会社CyberHuman Productionsにて、メタバース空間のバーチャルイベント企画制作やデジタルヒューマンの制作を進めています。また2022年3月には、メタバース上のバーチャル店舗開発に特化した株式会社CyberMetaverse Productionsを設⽴しています。

NVIDIA、3Dデザインコラボツール「Omniverse」を展開

一方のNVIDIAは近年、仮想空間内でデザインシミュレーションやコラボレーションを行うためのプラットフォーム「Omniverse」を発表し、企業や個人クリエイターへ提供しています。

同プラットフォームは2020年12月にオープンベータが開始されて以来、グローバルで70,000件以上、日本国内でも4,000件以上ダウンロードされています。2021年11月には、アバター生成やバーチャル空間でのAIトレーニングなどの機能を追加拡張し、企業向けソリューションとして「Omniverse Enterprise」の一般販売を開始しています。

「Omniverse」を活用しデジタルヒューマンとAIの高品質化へ。日本語発話の共同研究も開始

デジタルヒューマン開発では、フォトリアリスティックな3DCGモデル制作に加え、人間の感情表情を再現するために高度なAI映像表現や、顔や体を高精細に表現するCG技術、リップシンク技術、パーソナライズする上での膨大なコンテンツ生成が必要となります。

「Omniverse」のソリューションのひとつ「Omniverse Audio2Face」は、NVIDIAのディープラーニングAIテクノロジーによって、音声ソースから顔のアニメーションを簡単に生成することが可能で、さらにリップシンク機能も兼任するため、「リアルなデジタルヒューマン」を実現するための最適なツールとなります。

サイバーエージェントは今後、著名人のデジタルツインを制作する「デジタルツインレーベル」事業において、「Omniverse」と「Omniverse Audio2Face」を活用し、デジタルツインの制作および自然な発話を実現させていくほか、両者共同で日本語発話の精度向上の研究を実施していくとのこと。

また「Omniverse Enterprise」が提供する、仮想空間でのリアルタイムコラボレーション環境によって、デジタルヒューマン制作の高品質化やワークフロー高速化も期待されています。今後両社は研究開発とサービスへの実装力を通じて、さらなる3DCG技術の発展と社会実装拡大の実現に取り組みます。

(参考)NVIDIA
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