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業界動向 2023.05.01

​​Metaのメタバース部門、2023年1Q売上は前年同期比51%減。損失増加も、メタバース撤退は否定

Metaが2023年度第1四半期の業績を発表。Reality Labs部門は約3.9億ドルの売上、約39億ドルの損失でした。一方で全体での営業利益は前年同期と比較して増加。ザッカーバーグ氏はAIとメタバースへの継続投資を強調しています。


(出所:Meta)

2023年4月26日、Metaは2023年度第1四半期の業績を発表しました。全社としての第1四半期の売上は286億4,500万ドル(約3兆8,461億円)、営業利益は72億2,700万ドル(約9,703億円)でした。XRデバイス開発やメタバース構築に取り組むReality Labs部門では、3億3,900万ドル(約455億円)の売上、39億9200万ドル(約5,360億円)の損失でした(為替レートは2023年4月28日時点)。

メタバース部門の売上は伸びず

Reality Labs部門は、売上が前年同期比で51%減少となりました。前年同期の2022年1〜3月は、VRヘッドセット「Meta Quest 2」の売り上げがまだ好調な時期であったことから、大幅な減少率となっています。2022年10月には、法人向けVR/AR両対応ヘッドセット「Meta Quest Pro」が発売されましたが、長期的な売り上げ貢献に寄与していない模様です。


(出所:Meta)

一方で、Reality Labs部門の損失は前年同期比34%の増加。同部門損失の増加傾向は、部門別決算資料が公開されている2021年第1四半期より続いています。

前向きな投資姿勢は続く

MetaのCEOであるマーク・ザッカーバーグ氏は、四半期決算説明会に際してコメントを発表しています。同氏は「私たちは、何年も前からAIとメタバースの両方に注力してきましたし、これからも注力し続けます」と強調しました。これは決算資料の数字からも裏付けられていると言えます。

ザッカーバーグ氏は同社のメタバース撤退に関する憶測をはっきりと否定し、「AIを活用しつつ、メタバースに今後も注力していく」「2023年後半に次世代コンシューマー向けVRデバイスを発売する準備を進めている」など明らかにしており、今後もメタバース分野の投資強化を継続すると考えられます。

大規模レイオフがメタバース事業に影響か?

Metaは2022年11月に大規模なレイオフを実施。2023年3月には人員整理計画を発表の上、さらなるレイオフを3回に分けて実施しており、これにはReality Labs部門やVRゲームスタジオも対象に含まれています

5月下旬にこれらの大規模レイオフは一旦終了する見通しです。XR/メタバース事業にどのような影響が出るのか、2023年7月発表予定の第2四半期決算に注目です。

(参考)Mata IRRoad to VR

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