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投資 2018.06.04

VRコンテンツ制作ツールのInstaVR、5.2億円を調達

VR制作・配信・分析プラットフォーム「InstaVR」を提供するInstaVR株式会社は、YJキャピタル株式会社をリードインベスターとする総額約5.2億円の第三者割当増資を実施しました。新たな資金によって開発・事業体制を増強し、プラットフォームの開発、および市場展開を迅速に進めるとしています。

同社は役員体制の強化に加え、新たに人材育成VRプラットフォームの提供を開始することを発表しました。

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「InstaVR」とは

「InstaVR」は、ゲームエンジンやプログラムコードが不要で、直感的な操作で360度画像・動画を使用したWebベースのVRコンテンツの制作や配信が行えるツールです。InstaVR独自VR再生プレイヤーを拡張することで、これまで専門知識、および、実際に撮影した時間の10倍~20倍の時間を必要とする編集工程(スティッチング)を不要にしています。

近年の機能アップデートについてはこちらで紹介しています。

人材育成VRプラットフォームの提供

今回InstaVR社は、「InstaVR」を活用して人材育成の課題を解決すべく、新たに人材育成VRプラットフォームの提供を開始します。

これまで人材育成に場所、機材、原料などを必要とする作業の訓練や、実地訓練、接客や熟練従業員などの講師が必要な場合、十分な訓練や研修の機会を新規従業員に提供できないケースがありました。その結果、戦力化に失敗したり、離職による採用コストおよび育成コストの増大や、顧客への提供価値の低下による売上減が発生していました。

InstaVR社の人材育成VRプラットフォームを活用すれば、特別な知識や編集の時間を必要とせず、訓練や研修を簡単にVR化して配信することが可能です。つまり、人材育成への課題を即座に解消することができます。

人材育成プラットフォームは、昨年から一部企業向けに先行導入を行ってきました。国内大手企業から中小ベンチャー、地方創生まで様々な規模・業界において実績事例を残しています。

一例としてInstaVR社の人材育成VRプラットフォームを導入しているアメリカ合衆国農務省では、食肉加工工場のライン作業の訓練をすべてVR化することにより、訓練時間が1/3に短縮。さらに、年間研修費用が1/5に削減し、離職率に関しても10%以上低下させることに成功しています。また採用にもVRを活用し、採用効率も数%向上させるという成果を残しました。

今後、InstaVR社は販売パートナーとの業務提携も視野に入れ、人材育成VRプラットフォームを広く推進します。

役員体制の強化

社外取締役として、グリーベンチャーズ株式会社ジェネラルパートナーの堤達生氏、及び、YJキャピタル株式会社 取締役副社長の戸祭陽介氏を迎え、新体制へ移行することを決定しました。

InstaVRは、今回調達した資金によって開発体制および事業体制を増強し、人材育成VRプラットフォームをはじめとする事業用途に特化した、プラットフォーム事業の開発および市場展開を迅速に進めます。
また機械学習や人口知能の研究開発を推進し、これまで蓄積したデータの事業活用を行うとしています。

(参考)InstaVR株式会社プレスリリース


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