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企業動向 2025.02.12

視線追跡技術のFOVEが2.5億円を調達 医療・ヘルスケア分野での展開加速へ

株式会社FOVEは総額2.5億円の調達を実施しました。同社は視線追跡技術の研究開発、VRデバイスや視線データを活用した認知機能の早期診断サービスなどを提供しています。本調達により、同社は視線追跡技術を活用した医療・ヘルスケア領域での研究開発をさらに加速させる方針です。

本調達は、既存株主を引受先とする第三者割当増資および金融機関からの融資等を通じて実施されました。

株式会社FOVEは2014年設立。東京都を拠点とし、「Unleash Human Ability(人間の能力を解放する)」をミッションに掲げ、視線追跡技術の開発に取り組んできました。2016年には鴻海やサムスンから12.3億円を調達し、同年に着用者の視線と瞬きを認識できるVRヘッドセット「FOVE 0」を発売し注目を集めました。その後、VRヘッドセット開発からソリューション開発へ注力事業をシフトし、2023年には視線データ解析ツール「FOVE Gaze Analyzer Architecture」を発表しています。

同じく2023年に、第二種医療機器製造販売業許可と医療機器製造業許可を取得し、アイトラッキングに特化したVRデバイス「認知機能セルフチェッカー」を開発。このチェッカーでは、固定されたVRデバイスを覗き込んで使用します。VR空間で表示される約5分間の認知機能課題から被験者の目線・眼球の動きを解析し、認知機能の状態評価を行います。同社は医療総合メーカーの東和薬品株式会社と資本提携し、医療関連企業や研究機関向けに導入を進めています。

FOVEは視線追跡技術を活用したVRソリューションの開発を加速させることで、医療・ヘルスケア領域での事業拡大を進める方針です。調達資金は、認知機能スクリーニングサービスや、新たな診断アプリなどの医療サービスの研究開発やデバイスの改良、人材採用、マーケティング活動に充当される予定です。

(参考)プレスリリース


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