米国ノースカロライナ州のローリー消防局では、トレーニング用にVRへの投資を始めています。より実践的な教育が可能で、コストも削減できるということです。
実践的な救急活動トレーニングへ
救急隊員はVRを使うことで、人の体を解剖した様子を詳細に学ぶことができます。角度を変えてみることも可能です。様々な角度から負傷箇所を確認する経験を積み、あらゆるシチュエーションに対応できることが目標となります。
救急隊のJeffrey Stallings氏は、「現在入ってくる新人は、ゲームで育った世代です。そこで教育を面白いものにした方が、定着も良くなります」と話しています。また同氏はVRトレーニングについて、「まるで、本当にその場にいるかのように感じます。2、3分間VR内にいるだけで、そこがVRの中だと忘れてしまいます。このリアリティが我々の追求するものです」としています。
コストは10分の1以下
VRトレーニングは、一般的なトレーニングに比較してずっと低コストで済みます。ローリー消防局が現在かけた費用は、約2,000ドル(約22万円)です。医療用のマネキンや骨格標本、その他の器具を揃えれば3万~5万ドル程度かかるため、その差は歴然としている、とのこと。また、VRならばより臨場感もあり、繰り返しトレーニングすることが可能です。
消防トレーニングにも拡大
ローリー消防局では、VRトレーニングを消防活動にも広げようとしています。現在は実際の消防車を動かしてトレーニングを行っていますが、準備の時間もコストも要します。これに対してVRならば、バーチャルな消防車を使い、より手軽に様々なシーンのトレーニングを提供できると、期待されています。
医療など、様々な分野でVRを使ったトレーニングの導入が進められています。
(参考)VRFocus
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