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業界動向 2021.06.04

フェイスブックで独自OSの開発が進行中。メガネ型デバイス向けか、ザッカーバーグ氏が認める

VRへの注力と平行して、ARグラスの開発を進めるフェイスブック。同社は以前からARグラス向け独自OS開発の可能性が報じられていましたが、この独自OS開発を認める発言が、初めてCEOマーク・ザッカーバーグ氏からなされました。

「Reality Operating System」を開発中

独自OS開発を認める発言は、Facebook Reality LabsのVP、アンドリュー・ボズワース氏と共同で行った一般視聴者向けのQ&Aセッションで確認されました。「フェイスブックは独自OS開発を行っているのか、また行っているのであればその理由はなぜか?」と問われた際、ザッカーバーグ氏は以下のように回答しました。

当社はリアリティ・オペレーティングシステム(Reality Operating System)を開発しています。新たなプラットフォームは、これまでのあらゆるものと異なります……入力だけでなく、アプリのモデル、何かを見つけるやり方、最適化の程度まで。

普通の眼鏡のように見えるグラス型デバイスを開発している場合、ぴったりと最適化されたシステムが必要になります。現代のコンピューターができるような演算を、基本的には全て実現するために。なおかつ、それを誰かの顔の上で行うという発熱の制約と、1日中(バッテリーが)持つというパワーの制約もあります。つまり、とても大きなチャレンジなのです。

担当チームは、これまでかなり長い期間OS開発に取り組んできました。我々は、マイクロカーネルベース(※)のOSを開発しています(後略)。

(※編集部注……OSの中核部分であるカーネル自体には必要最小限の機能のみ実装し、残りの機能はモジュールとして独立させる設計様式のこと)

なおザッカーバーグ氏の発言中に「普通の眼鏡のように見えるグラス(a pair of glasses that need to look like normal glasses)」とありますが、このOSがARグラス専用のものかは不明です。

ザッカーバーグ氏からの発言は初

OS開発についてフェイスブックから情報が出るのは、これが初めてではありません。マイクロソフト出身で現在フェイスブックのゼネラルマネージャーを務めるMark Lucovsky氏は、自身のTwitterプロフィールに、”AR software platform, aka The Reality Platform”と記載。また同社の求人情報には、OS開発に関するものが複数見られます。

しかし、経営層が公の場で言及したのは初のことです。ARグラス開発と合わせ、今後の情報ならびにアップデートが注目されます。

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(参考)UploadVR


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