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業界動向 2018.07.27

“あらゆる人にVRで活躍の場を” ドワンゴら新会社設立

株式会社ドワンゴと株式会社インフィニットループは7月27日、合弁会社 「株式会社バーチャルキャスト」 を設立しました。両社及びドワンゴを傘下に収めるカドカワグループの強みを活かし、“VR総合プラットフォーム”を創出していきます。


(27日に行われた記者発表会。実際にバーチャルキャストを使用し、設立メンバーがVR内から発表を行った)

バーチャルキャストを共同開発

昨今のバーチャルYouTuber(VTuber)の急速な盛り上がりを受け、ドワンゴとインフィニットループは「バーチャルキャスト(VRライブ・コミュニケーションツール)」を共同開発。2018年4月から提供を開始しています。

「バーチャルキャスト」は、VRヘッドセット「HTC Vive」を用いて、手軽にバーチャルキャラクターになりきって配信を行い、視聴者とコミュニケーションをしたり、他のユーザーに会いに行ったりできるシステムです。VRヘッドセットを持っていない人は、PCやスマートフォンからコメントでVR空間に参加可能です。配信者はVR内でオブジェクト化した視聴者のコメントを、物理的にそこにあるかのようにして“持つ”ことができます。

あらゆるユーザーがVR空間で活躍できる場を


(バーチャルキャスト社設立時に発表された、目指す方向性のイメージ図)

今回両社は、今後のVR市場の世界的な成長を見据え、さらなる事業拡大を図るべく新会社を設立しました。

株式会社バーチャルキャストでは、インフィニットループが持つ「開発力・マーケティング力」と、ドワンゴが持つ「エンタテインメント事業の 総合力・UGC プラットフォームやその運営ノウハウ」、そしてドワンゴを傘下に収めるカドカワグループ全体が持つ「IP・調達力」を結集します。

それぞれの強みを最大限に活かすことで、プロダクトを集結させた“VR 総合プラットフォーム”を創出。あらゆるユーザー、クリエイターが自由にVR空間で活躍できる場を提供します。また、日本国内のみならずグローバル展開も図っていく予定です。


(バーチャルキャスト社のミッション)


(バーチャルキャスト社の事業戦略)



(バーチャルキャスト社:直近の動き)

“VR総合プラットフォーム”とは

株式会社バーチャルキャストが提供する“VR 総合プラットフォーム”として、次に挙げるようなサービス群があります。これらVRの先進的なプロダクトを集結させ、「3Dモデルの作成」→「3Dモデルの投稿・集積」→「VR空間での利用」→「生放送・動画放送」 (つくって・あつめて・あそべて・配信できる)といった、VTuberに必要な要素をワンストップでユーザーに提供していきます。

「ニコニ立体」

3Dモデルの投稿プラットフォームです。立体投稿を共有することができます。
Webサイト:https://3d.nicovideo.jp/

「VRM」

VR向けの3Dアバターファイル形式です。3Dアバター対応の各アプリにおいて、同じバーチャルキャラクターを使用できる「プラットフォーム非依存の3Dファイルフォーマット」となります。
Webサイト:https://dwango.github.io/vrm/

「バーチャルキャスト」

バーチャルキャラクターになりきって配信を行い、視聴者とコミュニケーションをしたり、他のユーザーに会いに行ったりできるシステムです。
Webサイト:https://virtualcast.jp/


(左からドワンゴの栗田氏、CVO山口氏、代表取締役社長松井氏、COO石井氏、CTO岩城氏。山口氏はバーチャルキャラクター「みゅみゅ氏」として登場、“バーチャルキャスト”の門出にふさわしいひとコマとなった)

新会社概要

会社名

株式会社バーチャルキャスト

所在地

北海道札幌市中央区北一条東四丁目 1 番地 1 サッポロファクトリー1 条館

代表者

代表取締役社長 : 松井 健太郎(インフィニットループ)

役員

取締役 COO :石井 洋平(ドワンゴ)
取締役 CVO※ :山口 直樹(インフィニットループ)
取締役 CTO :岩城 進之介(ドワンゴ)
監査役 :新田 正実
※CVO:Chief Virtual Officer(最高仮想化技術責任者)

資本金

2億円

設立日

2018年7月27日

(参考)株式会社ドワンゴ プレスリリース


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