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学校教育 2019.03.20

デンマーク政府、未成年飲酒対策にVR教育プログラムを導入

デンマーク政府が、未成年の飲酒問題に対してVRを活用した対策を行うこと発表しました。VRは主に子供たちの教育に使用されるとのことで、パーティでの責任感ある振る舞いの勉強や、酩酊状態を疑似的に体験させるために使用されます。

2019年後半から開始予定

デンマークには、飲酒に関する法的な年齢制限が存在しません。同国の15~17歳の飲酒率は、EU圏内の同年代と比較した場合も高く、第1位となっています。

今回のVR教育プログラムは、2019年後半からのスタートが予定されています。VR教育プログラムの制作には、同国政府と提携する形で南デンマーク大学と、 デンマークがん協会が参加しています。これらの組織は、友人からの飲酒強要など、デンマークのティーンエイジャーが遭遇すると考えられる現実味の強いシチュエーションを、VRで再現します。

VR教育プログラムは、友人の家で催される飲酒パーティーに、教育プログラムの履修者が赴くという内容になっています。履修者が友人宅に到着すると、すでに仲間は盛り上がっており、履修者にも飲むよう勧めてきます。履修者には飲酒を始めるか断るかという選択肢が出ますが、飲酒を断った場合、より強い同調圧力が発生するようプログラムは設計されています。

VR教育プログラムの画面上には履修中、飲酒量のゲージが表示される仕組みになっています。このゲージは、プログラムの履修者が飲酒を受け入れるたびに上昇し、画面にブラーエフェクトが加わるといった影響が生じます。

VR教育プログラムは、履修者が正しい選択肢選んだ場合、約15分程度で終了します。飲酒量が急速に許容量を超えた場合などには、15分の経過前でも画面が暗転し教育プログラムは終了します。

日本でも類似した取組が

飲酒時の状況や酩酊したときの体験が可能なVRを活用した飲酒対策は、日本国内でも実施例が存在します。2019年3月、福岡県警察は飲酒運転対策の一部として、全国の警察で初となる、VRで飲酒運転の疑似体験ができるシステムを導入しました。

(参考)VRScout
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