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投資 2020.12.11

ライトフィールドディスプレイ開発企業が約7.6億円調達、人材強化や小型化に注力

ライトフィールドディスプレイ技術を手掛けるCREALは、2020年11月、シリーズA+で650万スイスフラン(約720万ドル/約7億6,000万円)を資金調達しました。資金は主に人材の雇用、およびライトフィールドディスプレイの小型化に用いられる予定です。

今回の出資は、ベンチャーキャピタルのSwisscom Venturesが主導。ほかにも、Investiere、DAA Capital Partners、Ariel Luediが参加しています。今回の資金調達で、CREALの累計調達額は、約1,550万ドル(約16億円)に達しました。

「現実に近い見え方」実現する技術、課題は小型化

「ライトフィールドディスプレイ」は、現実に極めて近い見え方を実現します。一般的なVR/ARデバイスは、2つの平面画像を用いて立体的な像を作り上げているため、対象との距離に基づいてピントを合わせるのが困難です。他方、ライトフィールドディスプレイ技術では、VRでは対象との距離に合わせて焦点を変えることが可能であり、ARでは現実世界に対する違和感のないバーチャルオブジェクトの投影が可能になります。

米メディアRoad to VRによれば、現時点でのCREALの課題は「ライトフィールドディスプレイを、視野角(FOV)を維持しつつ、ARグラスに使えるレベルで小型化する」こと。なお、CREALの共同創業者であるTomas Sluka氏は、2020年夏、ライトフィールドディスプレイ技術を、AR/VRヘッドセットの開発者キットを用いて、ヘッドマウントディスプレイのフォームファクターに実装できたことを報告しています。

しかし、CREALの目標は自社製のARヘッドセットやVRヘッドセットの開発ではりません。パートナーと提携し、最終的に同社のテクノロジーをライセンスし、提携先のヘッドセットに導入することを目指しています。同社は「次世代ARグラスのための、完全な技術パッケージ」を作り上げることが現在のゴールだとしています。

(参考)Road to VR

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