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医療・福祉 2019.04.02

治療を嫌がる子供が静かになる ARやVRの利用に効果あり

株式会社BiPSEEは、AR/VR技術を活用した子ども向け治療支援システム「BiPSEE医療XR」の2019年1月から実施していた導入試験が完了した旨を発表しました。体験者アンケートでは、4歳以上は全員夢中になり、AR/VRで治療体験の質が向上するという結果が明らかになりました。

「BiPSEE医療XR」は、ARとVRを組み合わせた小児対象の治療支援システムです。治療中の子供にゴーグルをかけてもらい、現実の世界から段階的にAR、VRへと環境が変化することで、子どもの「想像する力」「想像を楽しむ力」を引き出して、没入感を高め、治療から気を逸らせることを目的としています。今回、子どもたちは魚がたくさん泳ぐ海中の世界を体験するコンテンツを体験しました。

2019年1月から都内の複数の医療機関で実施されました。

4歳以上は全員が夢中に


体験者アンケートでは、「BiPSEE医療XRに夢中になれる年齢と、個人差が大きい年齢の境界が3歳頃であることが見えてた」とのことです。また、楽しめなかった理由としては「ゴーグルの装着を嫌がった」や、「アンパンマンのおもちゃの方が好き」等が挙げられています。

そして、「BiPSEE医療XR」を導入することで、元々治療を嫌がる子どもの2/3が嫌がらずに治療を受けることができたという結果が出ています。具体的には、「水いぼを取る時は泣いて嫌がっていたが、BiPSEE医療XRをつけたら泣き止んだ。次回の処置の時にも使ってみたい」、「緊張感・不安感が和らいだ。今後は注射の時などに使ってみたい」「治療の時に泣かなかった」とのコメントが寄せられています。また、治療を嫌がることがないという子どもも、「楽しく治療ができた」等の前向きな変化があったとのことです。

今後、BiPSEEは「BiPSEE医療XR」の本格サービス開始を2019年4月中に予定しています。サービス開始向けて「新たなシーンの開発や、サービス仕様の詳細も固めていく」としています。

(参考)株式会社BiPSEE プレスリリース


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