10月27日、日本ペイント株式会社は、自動車補修塗装の人材育成を支援するVRトレーニングツール「nax VRP-X」を発表しました。補修工場や販売会社、教育機関などへの導入を想定しており、2026年10月末より受注を開始します。
開発の背景には、自動車整備業界の人材不足があります。国土交通省が2024年に公表した資料によると、同分野では2029年までに2万8,000人程度の人手不足が見込まれています。整備要員の平均年齢は約50歳で、熟練技術者の技能の継承も課題です。塗装現場からは、練習機会を確保しにくい、感覚的な技能を言葉で伝えにくいといった声も上がっていました。同社の技術アドバイザーに寄せられる基礎練習・反復練習の指導依頼も、年々増えているといいます。
本ツールでは、VRデバイスとコントローラーを使い、バーチャル空間で塗装を練習します。実際の塗料や塗装ブースが不要なため、基礎動作を繰り返し練習できます。題材は初心者が現場で担当する裏面や端部の塗装で、塗装後に仕上がりを確かめ、必要に応じて塗り直すところまで体験できます。
練習中の動作は、スプレーガンの距離・角度・速度・塗り重ね幅・軌跡といった項目で採点されます。あわせて膜厚や隠蔽、タレ、ムラなど塗膜の状態も確認できるため、次に何を直せばよいかをその場で把握できます。(※隠蔽とは塗料が下地を覆い隠している状態、タレとは塗料が垂れて流れた跡を指します)
このほか、熟練技術者の塗装動作やノウハウをデータ化し、バーチャル空間で再現して指導に生かす機能も備えています。感覚的に伝えられることの多かった技能を可視化することで、指導者と学習者が動作の違いを共有しやすくなり、技能継承を支援するとしています。
nax VRP-X 製品概要
| 製品名 | nax VRP-X |
| 概要 | 自動車補修塗装の基礎技能の習得・技能継承を支援するVRトレーニングツール |
| 主な用途 | 塗装の基礎・反復練習、塗装動作と塗膜の状態の確認、改善点の把握 |
| 想定導入先 | 補修工場・販売会社・教育機関など |
| 受注開始 | 2026年10月末 |
| 製品ページ | https://www.nipponpaint.co.jp/products/automotive/152/ |



