オープンソースのゲームエンジン「Godot」が、XR開発に向けた機能強化を進めています。
最新版の4.5では、OpenXRのレンダーモデル拡張が公式に実装され、コントローラーモデルなどのデバイスを正確に表示できます。これにより、バーチャル空間での操作感が安定し、体験の自然さが向上します。
「Godot」はクロスプラットフォームでオープンソースの2D・3Dゲームエンジンです。Godotの大きな特徴はオープンソースで、誰でも無料で利用できる点です。ライセンスが柔軟で、開発者がエンジンの改良に参加できる仕組みが支持されています。こうした環境が安心感につながり、XR開発における長期的な選択肢として評価されています。2023年にはGodot製ゲームが1,000本以上リリースされ、採用例が増えています。
ゲーム・XRなどの開発には多くの場合、ゲームエンジンが活用されています。世界的なシェアを誇っているのは、UnityとUnreal Engineの2つですが、第三極としてGodotが少しずつシェアを伸ばしてきました。
2023年にはUnityが料金体系の変更を計画し、インストール数を基準にした課金方式が検討されました。インディー開発者への負担増が懸念され、コミュニティから反発が起きました。最終的に方針は撤回されましたが、この騒動をきっかけにGodotへ開発者が流入し、ユーザー数が一時的に倍増したとされています。GodotはUnityの代替エンジンとして注目される場面が増えました。
XR向けにも対応を強化しており、2020年にはMeta(当時はFacebook)が資金提供してVR対応を後押し、2021年は標準規格であるOpenXRに対応。2024年にはMeta Quest対応を見据えてMetaが協業するなど、対応を進めてきました。
AppleもvisionOSでのGodot対応を発表し、Apple Vision Proで使える開発ツールの選択肢が増えます。
GodotのXRメンテナーであるバステアーン・オリイ氏は、次期バージョン4.6でさらにXR関連の改善が進むと述べています。開発者向けの4.6dev1では、空間アンカーや平面検出、マーカートラッキングといったMR向けの機能が動作します。バーチャル空間に現実の位置情報を保存する仕組みで、より安定したMR体験の構築が可能になります。さらに、4.6ではOpenXR 1.1の対応や、映像を補正するフレームシンセシスの追加も予定されています。Android向けには、OpenXR対応デバイスで共通して使えるユニバーサルAPKが導入され、開発者の意見を基に進化していく点を強調しています。
参考
Road to VR
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