SBS東芝ロジスティクス株式会社は、フォークリフト操作の安全教育を強化するためのVRトレーニングを開発し、運用を開始しました。作業員が仮想空間で事故を疑似体験することができ、安全意識の向上や作業手順遵守の実現を目指しています。従来の教育では難しかった「事故の仮想体験」を通じて、受講者の85%が自身の手順確認不足を自覚できるようになるなど、効果的な教育ツールとして機能しています。
同社にはすでに2023年からリーチフォークリフト向けVR教育トレーニングを導入済み。2025年2月17日からはカウンターフォークリフト向けのVR教育トレーニングも新たに運用を開始しました。
今回、SBS東芝ロジスティクスが株式会社積木製作と共同開発したVRシステムでは、VRヘッドセットを装着することで仮想空間に作られた倉庫内で主体的に作業を体験できます。
プログラムは①作業手順の指示または注意喚起のイントロ、②仮想空間での作業スタート、③チェックポイントでの事故体験、④第三者視点での事故俯瞰、⑤振り返りといった流れで進行します。

新たに開発されたカウンターフォークリフト向けVRシステムでは、「ハンドル」「レバー」「ペダル」を模したコントローラーを操作することで、会議室などの狭いスペースでもトレーニングが可能になりました。偏重心があるアイテムの荷扱い方法を習得できる機能も備わっており、多様な形状の製品の荷扱い手順を仮想空間で学ぶことができます。実際の運転状況に近い状況で操作できるため、現実に近いシーンでの研修が実現可能です。
物流現場では、フォークリフト操作の経験を積むにつれて作業員に「慣れ」が生じ、定められた手順に従わなくなる傾向があります。この「作業への慣れ」が事故を誘発するリスク要因と指摘されていました。
今回開発されたVRトレーニングでは、安全な作業手順を実行しなかった場合に発生しうる「事故体験」を多数収録。研修を受ける作業員は事故の原因を把握した上で、再度「事故発生前」から操作を再開することができます。
結果、研修を受講した作業員の85%が自身の手順確認不足を自覚できるようになったとのこと。また、受講者の約半数が、実際の物流現場では遭遇しにくい「生々しい事故の現実感」や「指差し呼称や声掛けの重要性」について記憶に残ったと回答しており、教育効果の高さが確認されています。
SBS東芝ロジスティクスでは、このVRシステムを活用した教育・研修プログラムをさらに充実させ、フォーク荷役による事故を発生させない安全で高品質な物流現場づくりを進めていく方針です。また、このVRコンテンツの販売も2025年6月を目途に開始する予定で、5月27日~28日には東京スカイツリーイーストタワーにて体験会が開催される予定です。
(参考)SBS東芝ロジスティクス株式会社

