東京大学大学院情報学環とアルジャジーラ・メディア・ネットワークが、パレスチナ・ガザ地区の戦争被害を一人称視点で体験できるVRコンテンツの共同開発を行います。この取り組みは、最新のVR技術を活用して紛争地域の現実を伝える新しい教育方法を模索するものです。東京大学のVR研究と、アルジャジーラの報道力を組み合わせることで、戦争の影響をより深く理解できるコンテンツの創出を目指しています。

今回の提携は、東京大学大学院情報学環メディア・コンテンツ総合研究機構とアルジャジーラ・メディア・ネットワークが覚書(MOU)を締結したものです。この協力関係のもと、パレスチナ・ガザ地区の戦争被害を一人称視点で追体験できるVRコンテンツを共同開発します。
アルジャジーラは、カタールに拠点を置き、中東の現況を世界的に報道しているメディア機関です。彼らは、ガザ地区に関する映像や画像データを提供し、東京大学の研究者と共同でVRコンテンツのストーリーや構成を検討します。
開発されるコンテンツは、研究や教育目的での利用を想定しています。VR技術を活用することで、ユーザーはガザ地区の状況をより直接的に体験し、理解を深めることを目的としています。
東京大学大学院情報学環、特に渡邉英徳研究室は、これまでにもVR技術を活用した取り組みを行ってきました。「多元的デジタルアーカイブズ・シリーズ」では、戦災や災害の資料をデジタルアース上に展開し、歴史的事象を視覚的に理解できるようにしています。また、ウクライナやパレスチナ・ガザ地区の戦争被害について、衛星画像を活用した分析・発信プロジェクトも実施しています。これらの研究成果は、NHK、TBS、朝日新聞社、読売新聞社などの国内主要メディアと連携して社会に還元されています。
また、同研究室の小松尚平特任研究員は「戦災VR」というシステムを開発しています。このシステムでは、ウクライナの現地協力者と制作したバーチャル空間内で、アバターを介してウクライナの戦争被害を記録した環境を体験できるというものです。
(参考)東京大学

