「中国Xiaomiが同じく中国企業のGoertekと提携し、スマートグラスの開発を進めている」と中国メディア36krが報じました。同メディアは「MetaのスマートグラスRay-Ban Metaの成功を受けて、中国の大手テクノロジー企業2社がスマートグラス市場への参入を加速させる動き」と推測しています。
中国メディア36krは、「Xiaomiは、VR/AR部品や製造の大手ODM(相手先ブランド製造)企業であるGoertekと共同で、新世代のAIアシスタント機能を搭載したスマートグラスを開発中」と伝えています。本報道によると「Metaが開発したスマートグラス『Ray-Ban Meta』と同様の機能を目指しており、スピーカーやカメラモジュールを搭載する計画」だといいます。併せて「発売時期は2025年第2四半期で、同社の創立記念イベントに合わせた発表が予定され、30万台以上の出荷を見込んでいる」と報じています。
なお「Ray-Ban Meta」は本記事執筆現在、中国では発売されていません。
スマートフォンや家電メーカーとして知られるXiaomiは、これまでもXR分野での開発を進めてきました。2023年のMobile World Congress(MWC)では、ワイヤレスで接続可能なARグラスのプロトタイプ「Xiaomi Wireless AR Glass Discovery Edition」を公開。このプロトタイプは、Snapdragon XR2 Gen 1チップを搭載し、マイクロOLEDディスプレイを採用、重量は126gと軽量化を実現していました。
一方のGoertekは、VR/AR関連の製造分野で豊富な実績を持つ企業です。クアルコムと協力してVR/MRヘッドセットのリファレンスデザインを手がけており、最新の「Snapdragon XR2 Gen 2」および「Snapdragon XR2+ Gen 2」プラットフォームに対応したデザインを提供しています。2020年には、VR/ARデバイスの年間生産能力を350万台規模まで拡大する計画を発表するなど、XR市場の成長を見据えた積極的な投資を行っています。
なお、本報道では「OPPO、vivo、Huawei、Tencent、ByteDanceなど、他の中国大手テクノロジー企業も独自のスマートグラス開発を検討している」とも伝えています。中国のIT大手Baidu(百度)は、2025年上半期に独自のAIスマートグラス「Xiaodu AI glasses」の発売を予定しています。36krは中国市場でのスマートグラス競争が本格化する可能性を指摘しています。
(参考)Road to VR
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