シェアオフィス・コワーキングスペースを展開するWeWorkは、立体映像を使ったイベントサービスに乗り出します。カナダの企業と提携し、第3四半期までに世界16か所に展開するということです。
バーチャル登壇を実現
WeWorkは、世界で約800のワークスペースを展開するシェアオフィス大手です。ソフトバンクグループが出資していることでも知られています。
同社が計画するのは、立体映像で遠隔地にいる人物を登壇させ、プレゼンテーションやパネルディスカッションを行うというサービスです。この”HoloPresense”技術を手掛けるカナダのARHT Mediaと提携し、ARHTの機器をWeWorkの拠点や近隣のスタジオに設置。WeWorkユーザーのイベント開催をサポートします。
世界100か所以上へ
ARHTのシステムの概要は下記の通りです。
パネルディスカッション等の会場には、HoloPodと呼ばれる機器を設置します。そのサイズはおよそ高さ3m、横幅1.5m、奥行1.5mで、画面の一部がシースルーになった巨大なテレビのような形状です。HDプロジェクターとスピーカーを備え、聴衆に登壇者の姿や声を届けます。
一方登壇者は自身の近場のWeWorkスタジオに赴き、遠隔で登壇します。HoloPodには参加者を撮るカメラとマイクが付属するため、登壇者も聴衆の様子を見たり、質問に答えたりすることができます。
またARHTの技術の特徴として、低遅延という点が挙げられます。異なる場所の登壇者同士が会話する場合、音声の遅延は体験の質を著しく下げます。WeWorkの最高製品責任者Hamid Hashemi氏によれば、特殊な(データ)圧縮技術を用いて、このデータ送受信を実行しているということです。
WeWorkは2021年第3四半期までに、ARHTの機器を16か所の拠点に導入。将来的には、100か所以上に展開するとしています。
遠隔コラボ、プレゼンツール事例
遠隔でのプレゼンテーション、コラボレーションについてはこちらの記事でも取り上げています。